エクス・ツールス(樺島正博社長)は、住宅メーカー向け3Dコンテンツ事業が好調なことから、ドアや窓など住宅に必要なコンテンツを制作する作者を募集する。現在進めている法人営業は、住宅メーカーの3Dカタログとしての利用を想定している。昨年10月に発表した三菱地所ホームをはじめ、大手住宅メーカーとの提携を進めている。「現在、3Dコンテンツは内製で行っているため需要が間に合わない状態。ぜひ作り手を増やしていきたい。当社のソフトはこれまで趣味としての利用が多かった。今後は住宅メーカーが利用できるコンテンツを作ることで、販売に弾みをつけたい」(笹渕正直副社長)としている。

 エクス・ツールスでは、3D CG作成ソフト「Shade」を販売しているが、これまでは個人ユーザーが主体となっていた。しかし、個人市場はパソコン販売の落ち込みなどの影響を受けやすいことから、「個人市場とともに、法人向け市場を立ち上げ、売り上げの安定化を図る」ため、昨年4月に法人向け営業部門「IPネットワーク事業部」を設立した。

 IPネットワーク事業部は、三菱地所ホームが販売する企画住宅「ANY(エニィ)-NX」シリーズの「3Dカタログ」を昨年10月に制作。このカタログは、(1)3Dムービーや3Dウォークスルー、プランデータベース、ネットアクセスなどが納められたCD-ROMによるカタログ、(2)印刷物によるカタログ、(3)印刷物によるプラン集――の3部からなる。Shadeにより作成された同一の3D CG形状データが利用されている。

 三菱地所ホームは、従来の紙カタログでは表現が難しい照明、換気、断熱・気密性、人や物の動き、収納スペース、移動間仕切りの表現や住宅のコンセプトなどが3D CGムービーやウォークスルーで確認できる点に着目。住宅購入者にとって利便性が高いうえ、カタログ製作のコストダウンと時間短縮にもつながると判断した。

 「住宅メーカーにプレゼンテーションを行い、実際にコンテンツを見てもらうと、これなら利用できるという声をもらう。当社の強みを生かすことができる営業分野」(笹渕副社長)と見ている。「Shadeは趣味のために使うだけではない。ビジネスの場でも利用することができる。この点をアピールしていけば、新たな用途提案が実現し販売促進につながる。Shadeのレンダリング能力の高さなど、技術的な優位性も理解してもらいやすくなり大きなプラスになる」(同)としている。

 現在、クリエーター向け雑誌などでアピールを行っており、アカデミック版を販売している学校などに対し、新たな職業として提案を進めていく。