コンパックコンピュータは、パソコン販売チャネルの全面見直しに合わせ、家庭用・企業用の両方で販売できる「ハイブリッドパソコン」の品揃えを強化する。同時に、受注生産体制を大幅に強化することで、パソコン上級者(プロシューマー)やSOHO、中小企業の需要に応える。

 2月下旬から発売する省スペースデスクトップ「イーヴォD500ウルトラスリム」(9万9800円から)は、28デシベルの静音設計が売りだ。アクセスビジネス統括本部モバイルビジネス本部・中山泰宏本部長は、「省スペース静音設計は、家庭でも事務所でも求められている機能。情報端末のアイパック同様、製品属性にとらわれず、個人・法人の双方に訴求できる」と、パソコン販売店やシステム販社といった販路の区別なしに製品を供給する。

 コンパックが新しい製品・流通施策を打ち出した背景には、デルやソニーの躍進がある。デルは直販でプロシューマー・中小企業市場でシェアを伸ばし、ソニーは家庭用パソコンの分野で強さを発揮する。コンパックの施策は、既存の販売パートナー資源を最大限に活かしつつ、コンパックが得意とするプロシューマー・中小SOHO市場向けのパソコン販売でシェアを拡大する狙い。

 この切り札となるのが、受注生産体制だ。同社多摩事業所(あきる野市)の組み立て工場をフルに活用し、法人向けはもとより、一般のパソコン販売店からの受注生産比率も高める。すでに法人向けのパソコン販売の3割、PCサーバーの2割以上が受注生産に移行している。

 営業統括部パートナー営業本部兼コンシューマー営業本部・窪田大介本部長は、「プロシューマーでも、販売店での助言があった方が分かりやすいし、企業は、販売店が設置・設定に来てくれたほうが気持ちがいい。この3月を目途に一般のパソコン販売店からの受注生産枠を大幅に増やし、流通在庫を極力少なくした販売体制を確立する」と意欲を示す。

 受注生産では、製品の組み合わせが1万数千通りに膨れあがる。現在、これをパソコン販売店のPOS情報システム上でどう処理・連携させるかなどの詳細を販売店と詰めている。法人向けシステム販社からの受注生産体制は、すでに確立している。