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マイクロソフト ソリューションで中小企業を攻略
2002/04/01 16:15
週刊BCN 2002年04月01日vol.935掲載
IT推進全国会で事例など紹介
IT推進全国会には、2月中旬時点で203社のメンバーが参加している。 中小企業市場の開拓は短期間にできないとの観点から、第一段階として、ユーザーおよびパートナーの意見を聞き、マイクロソフト側からのメッセージを伝える。そのために、全国IT推進セミナーの開催や、全国ですでに1100人以上が受講済みのIT実践塾の開催など、ユーザーおよびパートナー企業の経営者と直接意見交換を行っている。
マイクロソフトからのメッセージとして、「マイクロソフトの製品についての技術説明ではなく、どうしたら経営が上向くのか、そのためにどうITを活用するのが最適なのかをアピールしていく」(眞柄泰利取締役)ことに力点を置いている。
これは、「中小企業ユーザーが求めるのは技術情報ではなく、どうしたら経営が上向くのかという、目の前の問題を解決できるような情報。実際、ITを上手に活用することで、この時期に売り上げが伸びている中小企業もある。そうした情報こそ、いま中小企業が求めている」(同)ためだという。
技術説明ではなく、ITを経営にどう生かすかという視点をもつためには、経営者側がそれを理解することが重要だ。 そこで、第1ステージでは経営者層にアピールし、第2ステージで従業員にも同様のアピールを行っていく。
ソリューションマップは、参加するパートナーの特性および事例を、(1)エンドユーザーに対するアピールを行う際の材料、(2)パートナー企業間の協業の材料、(3)エンドユーザーから問い合わせがあった際の材料――として生かしていくための素材とする。 今後、中小企業向けビジネスを拡大するための土台となるのがソリューションマップとなる。
4月中に、パートナーからどんな情報をどういう形態で提出してもらうのかといった詳細を決定するための準備を進める。技術情報ではなく、経営にITを生かすことを重視し、「地方の中小企業向け事業を展開しているパートナーにとって、プラスとなる情報にしていく」(同)方針。
ただ、ソリューションマップに登録するだけで、マイクロソフト側から即仕事の紹介につながるわけではないという。
眞柄取締役は、「パートナーとして登録し、ソリューションマップに事例を紹介すればマイクロソフト側から仕事が提供されると考えるパートナーもあるようだが、そうではない。本来、自社が得意ではない仕事であっても、断ると次の仕事が来なくなると考え(仕事を)受けてしまうといった場合に、自社で得意でない仕事はその分野を得意とするパートナーにまわすサイクルを作ることで、自社の得意分野を生かせるビジネス土壌を作る」のが目的と説明している。
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