ヤフーに対抗するなら今だ!――。オークションサイト「ビッダーズ」を運営するディー・エヌ・エー(南場智子社長)が、手数料を半額に値下げした。

 オークション分野では、常時400万点以上の出品数を誇るヤフーオークション(ヤフオク)が圧倒的な強さを誇る。対するビッダーズの出品数は16万点と少ない。この3月末には、米オークションサイト大手のイーベイが、ヤフオクとの競争に負けて日本から撤退したばかりだ。

 ビッダーズは、ヤフオクが圧倒的なシェアを背景に料金の値上げに踏み切り、イーベイが撤退した今こそが、シェア巻き返しの“千載一遇”の好機と判断。これまで徴収していた落札料金の5%手数料を、4月2日から半額の2.5%に引き下げた。これにより、手数料は宿敵のヤフオクより0.5%安くなった。出品料も無料のまま据え置いた。

 南場社長は、「6か月以内に出品数を今の16万点から100万点に増やす」と、一気にヤフオクとの差を縮める構え。ビッダーズでは、ヤフオクが2月下旬に値上げを発表したあと、3月末までの1か月で、出品数が13万点から16万点に急増した。1か月で3万点も増えることは極めて珍しいという。

 「ヤフオクの値上げに抵抗感をもつ利用者が、ビッダーズに来るようになった」と分析する。

 ヤフオクは、ヤフー内で完結したサービスだが、ビッダーズは11社あまりのプロバイダ向けに「コンテンツ」としてオークションサービスを提供する。南場社長は、「値下げを敢行すると同時に、各プロバイダの協力を得て、大々的な販促活動を展開してヤフオクを追撃する」と意気込む。4月1日の「値下げ発表会」には、協賛するニフティ、ビッグローブ、NTTコミュニケーションズ(OCN)、ソネットの役員が参集した。

 NTTコミュニケーションズの里木勇取締役は、「成約手数料を2.5%に下げて、そのうちわれわれの手元に残るのはせいぜい1-2割と微々たるもの。ビジネス的な魅力は薄い。だが、ヤフオクの独走を黙認するのではなく、ビッダーズのような2番手、3番手を伸ばすことで市場が活性化する」と協力の理由を話す。