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JPSS 遠隔操作でパソコン指導

2002/07/15 16:24

週刊BCN 2002年07月15日vol.949掲載

JPSS(佐谷聡太社長=写真)は、遠隔操作と音声(VoIP)でパソコンの操作を指導するパッケージソフト「ウェブ・デ・ヘルプ2.5」(仮称)を、今年9月をめどに発売する。現行製品の同2.0では、NAT(アドレス変換)方式によるルータに対応していなかったが、新しい製品ではNATにも対応する。常時接続の拡大にともない、1本の回線を複数のパソコンで分配して使うNAT式ルータが普及。従来製品では、顧客の需要に合わなくなってきたために新製品の開発に踏み切った。

JPSSは、パソコン操作に不慣れな個人利用者や企業向けにヘルプデスクサービスを提供するサービス専門企業。今回発売するソフト「ウェブ・デ・ヘルプ2.5」は、ヘルプデスク担当者が、インターネットを経由して顧客の操作画面を閲覧したり、VoIPで会話できるサポート支援ソフトの最新版で、新しくNATに対応した。価格は未定だが、現行製品「同2.0」が、6か月間のサポート料金込みで1万4800円であり、これとほぼ同額になる見通し。佐谷社長は、「昨年末くらいから、政府が全国で実施した“IT講習会”の効果がジワジワと出始めている。これまでパソコンとは縁のなかった新しい顧客層からの問い合わせが増えた。パソコン普及当時の素人ではないものの、新しい第二の“素人層”だと位置づけている。早急にNAT式ルータ対応のウェブ・デ・ヘルプ2.5を製品化し、より幅広い利用者の獲得を目指す」と話す。

問い合わせ数は、7月末の推定で約8万件、今年12月には推定16万件に増える見通し。すでにここ2か月間でサポートセンターの人員を150人増やし、合計500人体制にした。今年末には「総計で700-800人体制にしないと、増え続ける問い合わせに応じきれない」という。正社員は50人で変わらないが、サポートセンターの担当者(契約社員など)を増員する。昨年度(01年12月期)の売上高は前年度比50%増の12億円。今年度(02年12月期)は20億円を見込む。経常利益は2期連続黒字を達成する見通し。個人と法人との売上比率は半々。
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