法人向けに大型パッケージ商材も

 ストレージ(記憶装置)販売のキングテック(王遠耀社長)は、中国の大手流通事業者デジタルチャイナ(神州数碼、年商4000億円)と提携し、中国市場向けの販売を強化する。主に日本製のストレージ関連製品を販売する。同社は、日本国内向けに台湾ストレージメーカーのクレマックスの製品を販売している。中国向けには日本製のストレージ製品で攻める。

 キングテックは、7月に中国・北京に連絡事務所を開設し、デジタルチャイナ向けのストレージ販売を本格的に始める。同社は、台湾クレマックスから20%出資を受け、日本国内での輸入販売を手がける年商4億円(02年9月期)の専門商社。中国国内ではクレマックス自身が直接販売を行っているため、クレマックス製ではない独自の商材を中国向けに売り込む。

 王社長は、「デジタルチャイナは、東芝ダイナブックや富士写真フイルムのデジカメなど、製品本体の流通には強いが、これに必要なSDカードやコンパクトフラッシュ、スマートメディアなどメモリ類の調達に弱い。当社では、これら周辺メモリの供給に力を入れる」と、小型ストレージの輸出販売に力を入れる。

 中国向けの法人商材としては、国産のネットワーク監視システムなど大型パッケージ商材の販売を手がける。

「中国では、チボリシステムズやHPオープンビューなど欧米製のネットワーク監視システムが主流。例えば、日立製作所のJP1など優れたパッケージでも、販路が弱いために、ほとんどシェアが獲れていない。デジタルチャイナなどを通じて国産パッケージを中国に売り込む余地は十分にある」と意気込む。

 国内では、台湾クレマックスなどから仕入れた200GB-2TB(テラバイト)規模のRAIDやバックアップ用ストレージを中心に販売する。さらに10月からは、NAS(ネットワーク接続型ストレージ)やSAN(ストレージエリアネットワーク)の新製品も投入する。

 来年度(03年9月期)の売り上げは10億円、経常利益5000万-1億円を目指す。同社は、卸売りだけでなく、自らシステム構築も手がける。今年度は売上全体の3割をシステム構築部分が占めたが、中国向け輸出などハード売りの部分が膨らむことから、システム構築の比率は、今後下がる見通し。

 中国向けの販売が軌道に乗れば、3年後には日本国内の売り上げを上回る規模になる見込み。

「ハードの比率が高まれば在庫リスクが増える。だが、仕入れた商材を“売り切る”ことも重要な使命のひとつ」と話す。

 現在の社員数は10人。来年度末にはストレージ分野に詳しい人材を中心に増やし、合計20人体制にする。

 アドレスはhttp://www.kingtech.co.jp/。