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サン電子 ネットラジオの専用端末を発売

2002/07/29 16:24

週刊BCN 2002年07月29日vol.951掲載

 

 サン電子(前田昌美社長)は、BB(ブロードバンド)専用端末の事業を立ち上げる。BB専用の端末とは、パソコンの周辺機器ではなく、有線LANや無線LANなどのBB回線と直接接続するだけで機能する端末。手始めとして、9月10日にBBラジオ「サンタックBBビビオ」(価格3万円台半ば)を発売。当初はパソコン販売店での販売計画はなく、プロバイダなどの通販に限定する。

 BB機器としては、すでに東芝の「トランスキューブ」や、NTT-MEの「リビングゲート・アイ」など、ルータとホームサーバーを組み合わせた製品が有名。サン電子SCC分社ブロードバンドビジネスグループの米久保俊博マネージャーは、「ルータから発展したホームサーバーがBB機器の王道であることは確か。だが、この分野はすでに競合他社が先行しており、後発で参入するのは厳しい。当社は違う切り口でBB機器市場を探る」と、独自のアプライアンス(専用端末)の開発を急ぐ。

 第一弾として発売するBBラジオは、米国インターネットラジオポータル「ライブ365ドットコム」からコンテンツを引いてくる。同サイトは、約4万局のラジオ局の番組を集めており、サン電子はこのうち500ラジオ局分のコンテンツを「ビビオ」向けに配信する。レコード会社などの反発で、国内には実質BBラジオ局が存在していない。このため、コンテンツは米国などの洋楽が中心になる。

 ビビオ向けコンテンツは、サン電子のサーバーを経由して配信する。将来的には、英会話などのeラーニングや、飲食店などで使うBGM用の機器としても売り込む。

 BBラジオに次ぐBB端末は、「無線LANやPHSなどを使い、携帯できるBB端末の開発を検討中」としている。
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