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インテュイット 平松社長、高校生と商談

2002/08/26 16:26

週刊BCN 2002年08月26日vol.954掲載

 

ショッピングモール出店に直接交渉

 インテュイット(平松庚三社長)に8月上旬、静岡女子商業高校(静岡市)の生徒5人が来社した。これは、同校の生徒が運営しているインターネットの商取引を仲介するショッピングモールサイト「学美舎(まなびや)」に、製品の出店依頼を平松社長に直接会って交渉するため。同校がインテュイットの主力製品「弥生会計」などを授業で使用していることもあり、同社に交渉した結果、このような社長と高校生の商談が実現した。

 「学美舎」は2001年12月にオープン。約60人の生徒で運営している。生徒には実際の企業さながらに、「社長」や「部長」などの役職がついている。サイトの制作・運営やメンテナンスから企業相手の営業活動まですべての活動を生徒自身が行う。現在、地元企業を中心に、約80社の企業が出店している。アクセス数は月間6000ページビュー。出店費用は月額1万円。

 商談の場では、社長を務める3年生の大石奈々恵さんが、平松社長へプレゼンテーションを行い、サイトを説明。平松社長からプレゼンテーションのポイントなどを指導される場面もみられた。

 大石社長は、「商談の場はとても緊張するが、契約を結ぶことができた時が一番嬉しい瞬間であり、学ぶことも多い」、「サイトの運営を通して、今後の進路に関しても、たくさんの方向を見出せるようになった」と、“実業家”としての感想を述べた。サイトの運営をサポートしている久保田和夫教諭は、「『学美舎』の運営を開始したことによって、たくさんの人に知ってもらい、求人が飛躍的に増えた」と語った。

 インテュイットの平松社長は、「プレゼンテーションは経験を積むことがとても重要。このようなことを早い時期から学ぶことは非常に有意義」と、エールをおくった。

 ECサイトの運営を通じて、IT時代のビジネスノウハウを学ぶ商業高校ならではの実践教育。担当者に名刺を渡し、交渉する様子にぎこちなさは残るものの、実際の運営者と何の遜色もなかった。

 学美舎のアドレスはhttp://www.manabiya.co.jp/。
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