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日本ピープルソフト 加賀山新社長が就任

2002/09/16 16:29

週刊BCN 2002年09月16日vol.957掲載

SAP追撃に意欲

 日本ピープルソフトは、9月1日付で加賀山進氏が社長に就任した。同社のワールドワイドでの売り上げは2001年度(01年12月期)で約20億ドルだが、05年度には50億ドルまで拡大するという目標を掲げている。「日本市場でも、今後3-5年間、日本ピープルソフトを牽引する強力なリーダーが必要との判断から、加賀山新社長の就任を決定した」(米本社・ギー・デュボア上級副社長)としている。加賀山社長は、「米ERP市場ではSAPとピープルソフトはほぼ同等の市場シェアをもつが、日本では大きく遅れをとっている。早期にSAPを追撃し、現在は5%の全社売り上げ比率を10%にまで拡大したい」としている。

 日本ピープルソフトは96年の設立、今年で6年目を迎える。「同じERP分野で米国ではほぼ同等のシェアを獲得しているSAPと比較すると、売り上げ、知名度、企業規模などの面で大幅に遅れをとっている」(加賀山社長)という。同社では、「ネイティブでインターネットに対応したアーキテクチャをもち、会計、人事、CRMなど個々のソリューションだけでなく、連鎖するビジネスプロセスを支援する総合的なソリューションをもっている」と商品のクォリティについては大きな自信を見せる。

 それにも関わらず日本市場でのシェアが低い理由を、「石垣清親前社長時代は大幅に業績を伸ばすことに成功している。しかし、スタート当初から後発だったうえに最初の3-4年間は低迷し、知名度などについても十分ではなかった」(加賀山社長)ためと説明する。加賀山新社長の就任で、日本での知名度向上やユーザー獲得を進めていく。米本社では、「日本は米国についで成長が著しい重要な市場と認識している。これまでにも日本市場向けの投資は行ってきたが、今後もさらなる投資を継続的に行っていく」(米本社・デュボア上級副社長)と語る。

 加賀山社長は、前職の日本IBM時代にERP担当だった経験をもつ。「最終的に生き残るERPベンダーはSAPとピープルソフトの2社になるだろう」と分析する。シェア向上の具体策としては、「サービス事業を充実させる。パートナーと一緒になって顧客先でサービスを行うビジネスを定着させていく。また、バンディブの買収で獲得したCRM事業は、日本で300を越えるユーザーベースがすでに存在する。このユーザーに対して、ピープルソフト8へのマイグレーションができる仕組みを提供し、リアルタイムエンタープライズのソリューションを実現する。こうした施策で、日本法人の売り上げがワールドワイドの10%を占めるようになるよう努力したい」としている。
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