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エブリパス・ジャパン モバイルアプリ用ゲートウェイの新版

2002/10/14 16:32

週刊BCN 2002年10月14日vol.961掲載

システム販社経由で販売

 エブリパス・ジャパン(大谷俊哉社長)は、10月から主力の「モバイル・アプリケーション・ゲートウェイ」の新製品バージョン4.5(最小構成800万円から)の販売を開始した。iモードなど携帯電話(ブラウザフォン)への対応を強化する一方、シーベルのCRM(顧客情報管理)など既存システムとの互換性を高めた。また、10月7日付で住商情報システムと提携し販売も強化した。

 モバイル・アプリケーション・ゲートウェイとは、企業内の業務アプリケーションを携帯端末(モバイル)へ転送するプラットフォーム。モバイルとは、ノートパソコン、PDA(携帯情報端末)、携帯電話の3種類を指す。米国ではノートとPDAの使用が大半を占めるのに対し、日本では携帯電話が主流になりつつある。そのため、今回の新製品では、ブラウザフォンへの対応を強化した。

 大谷社長は、「今年は企業のモバイル活用“元年”。日本法人を昨年3月に設立して以来、今年度(02年12月期)末までの納入件数は40社に達する見通し。来年度(03年12月期)は100社以上への納入を見込む。国内での主流はやはり携帯電話。今年度は納入する案件のうち6割を携帯電話が占める。今後は、業務端末としての携帯電話の活用がさらに進むのは間違いない」と期待を高める。

 1案件あたりの商談規模はシステム構築費用を含めて3000万-1億円が中心。システム販社経由で販売する。今回、新しく住商情報システムが加わったことで、販売力が強まった。

 一方、シーベル、グループウェアのノーツなど、既存の基幹システムとの連携を強化することで“単なるコンテンツ変換ソフト”から脱却し、情報システムとモバイルとを結ぶ“プラットフォーム”を目指す。

 同システムの最大の特徴は“トランザクション管理”ができる点。パソコンの大きな画面上で、例えば10個の入力項目を一度に表示できたとしても、携帯電話の小さな画面では何回かに分割して表示しなければならない。しかし、分割した画面で入力しても、サーバー側では、従来のパソコンと同様“1つの画面分のトランザクション”として処理する。

 個々のトランザクションを確実に基幹システムに結びつけることで、モバイルの実用性を高めた。
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