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レイル 企業に特化した教育コンテンツを提供

2002/11/11 16:37

週刊BCN 2002年11月11日vol.965掲載

eラーニングを促進

 国内に流通する約2000タイトルのeラーニング教材のうち、約7割をIT関連が占め、このうち大半はワード・エクセル、オラクル、シスコシステムズなどの個人を対象とした資格認定教材が占める。

 須古社長は、「個人の資格取得系のコンテンツでは、企業の需要を満たせず『eラーニング』は流行言葉で終わる。ベンダーの資格取得も重要だが、数百、数千万円を投じて導入するeラーニングシステムでは、もっと経営戦略の要素が近い独自教材を企業自らが継続的に創り出す仕組みづくりが不可欠」と指摘する。

 矢野経済研究所によれば、2005年の企業向けeラーニング市場が2000億円に成長するのに対し、個人向けの同市場は85億円にしか拡大しない。向こう3年間の主戦場は企業市場にあると言える。

 レイルでは、(1)自社開発したeラーニング教材の制作ソフト「ライブクリエータ」を軸に、企業の経営戦略に基づいた教材を企業が自ら制作できるよう支援する、(2)コンテンツホルダー(教材制作会社)と企業経営層の需要を結びつける仲介サービスを強化し、企業独自のコンテンツのアウトソーシングを促進する、(3)IT資格、マナー教育などの汎用教材については、一般流通教材を積極的に活用する――などの施策で、今年度(03年7月期)、同事業で3-5億円の売り上げを見込む。

 さらに、外注・パッケージ調達を適材適所で組み合わせ、投資対効果を高め、eラーニング化の促進に結びつける。

 同社の「ライブクリエータ」は、今年10月、ソフトウェア情報センター主催の「ソフトウェア・プロダクト・オブ・ザ・イヤー」を受賞した実績をもつ。
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