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富士ゼロックス 「オープン・オフィス・フロンティア」構想を提唱

2002/11/11 16:37

週刊BCN 2002年11月11日vol.965掲載

 富士ゼロックス(有馬利男社長)は、新しい事業コンセプトとして「オープン・オフィス・フロンティア(Open Office Frontier)」構想を発表した。

 同社はこれまで「ザ・ドキュメント・カンパニー」という理念を提唱してきたが、これをさらに一歩進め、オープン・オフィス構想をまとめた。

 21世紀の企業経営にとっては、自らの能力や資産だけですべてをまかなうことは無理で、アウトソーシングの活用や企業間の連携が不可欠となる。

 自社の閉じた世界である「イントラオフィス」から、世界中に偏在する知識や機能を結びつけるオープンなオフィスが求められるとして、「インターオフィス」の実現の手助けをするのが「オープン・オフィス・フロンティア」だとしている。

 同社では、企業活動は「プロセス」と「プラクティス」に分類できるとする。

「プロセス」は、基幹業務を中心とする定型業務」を実行するための流れ。生産性の向上や合理化が中心となる。これに対し、プラクティスはプロセスの流れの上で実務を担当する人々が実行する、非定型的な活動や仕事で、利便性や創造性などが中心的課題になる。

 富士ゼロックスでは、このプラクティス面こそ情報投資の対象になると見ており、重点的に強化していく。

 具体的には、多機能のデジタル複合機をサービス提供の入口と出口で利用できるように進化させていく。

 例えば、ゼロックス技術を活用して、紙自体に原本性確認のためにセキュリティ保護機能をもたせたり、紙と電子の融合を図り、光書き込み型E-Paperを開発、実用化を急ぐ。
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