アリエル・ネットワーク(栗村信一郎社長)は、2003年1月から、PtoP(ピア・ツー・ピア)フレームワーク「ソーマネット(SOMAnet)フレームワーク」(仮称)の販売を始める。PtoPとは、サーバーを介さず、パソコンなどの複数の端末同士が直接つながる通信方式。ソーマネットとは、同社が開発したPtoPフレームワークの名称。

 同フレームワークの登場により、ソフト開発者は、PtoP上で効率よくアプリケーションソフトを開発できるようになる。Java陣営などがPtoPフレームワークの規格策定を進めているが、本格的な商用PtoPフレームワークが登場するのは国内では初めて。PtoPフレームワークのデファクトスタンダード(業界標準)を狙う。

 同社は、すでにPtoP上で稼働するアプリケーションソフト「アリエル・エアワン」を1ライセンス9800円で今年9月から販売している。これはPtoP上で動くグループウェアで、サーバーを必要としないのが最大の特徴。

 すでに、法人利用者を中心に2200ライセンスを販売した。03年1月に登場する「ソーマネットフレームワーク」は、SDK(開発キット)形式で、主にソフト開発者やシステム構築事業者向けに販売する。

 小松宏行最高執行責任者(COO)は、「ソーマネットのフレームワークで、世界のPtoPアプリケーションソフトの基盤を押さえることがビジネス上の重要な課題。すでに売り上げが上がっているグループウェア『アリエル・エアワン』は、当面の収益を得るのと同時に、PtoPの有用性を実証する手本を示すためにある。この分野では、03年以降、競合に当たるサイボウズのシェアを切り崩すことで、有用性を証明する」と話す。

 サイボウズが、サーバーを中心に構築しているのに対し、「アリエル・エアワン」は、サーバーが不要だ。利用者が増えても、サーバーに負荷が集中することもなく、サーバーを高性能なものに切り替える必要もない。

 同社の社員は11人。開発だけで手一杯だ。そこで、アプリケーションソフト開発の商談を大手ソフトベンダーなどと始めた。イーラーニングやコミュニティネットワーク、コンテンツ配信などの分野での開発が有力という。