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ヴァンテージ・コンサルティング インスパイアと日立ソフト、コンサル専門会社を設立 “企業のIT化”をトータルに提供

2003/01/20 19:09

週刊BCN 2003年01月20日vol.974掲載

 インスパイア(成毛眞社長)と日立ソフトウェアエンジニアリング(兼清裕幸社長)は、ITコンサルティングサービスを行う新会社「ヴァンテージ・コンサルティング」(平岡秀一社長=インスパイア・ストラテジック・コンサルティング社長)を設立、初年度5億円の売り上げを目指す。新会社は、ITコンサルティングの上流部分を担う人員を養成するために、日立ソフトおよび、同社のグループ会社から選抜した人員に教育を実施。初年度10人程度、今後4年で50人以上の人材育成を行う。平岡社長は、「インスパイアとしては初のITビジネス向け会社となった。経営コンサルティングにIT武装化は必需。米国の勝ち組企業は高額のIT投資を行うので、コンサル会社に対するニーズが高い。日本でも今後ニーズが高まる」と語る。

 ヴァンテージ・コンサルティングは、企業がITを導入する際に必要なコンサルティングを行う。インスパイアが経営、日立ソフトがIT構築、ヴァンテージ・コンサルティングがIT導入という、それぞれの分野でコンサルティングを行うことで、IT武装に必要な要素をすべて提供する。

 「必要なシステムの選定から稼働まで、トータルに提供できる。どの程度コストがかかるのか、実際の効果はどの程度かなど、IT化はユーザーに不透明な部分があるが、新会社では透明性の高いIT導入が行えるので、ユーザーにとってもメリットが多い」(平岡社長)という。

 同社の特徴は、成功報酬型でコンサルティング料を徴収、「日立ソフトがマルチベンダー体制でシステム構築を行う。データセンターも自前でもっている」ことなど。

 日立ソフトとインスパイアは、「これまでインスパイアで企業の経営コンサルティングを行う際に、何度か日立ソフトにIT構築を依頼をした。そのなかで、日立ソフト側からコンサルティング人員育成依頼があり、新会社設立前からすでに3人を預かっていた」という経緯がある。

 新会社は、資本金1000万円。インスパイアが51%、日立ソフトが49%をそれぞれ出資。事業開始1年後のコンサルティング売上高は約5億円、2005年度(06年3月期)には、売上高10億円を目指す。

 また、日立ソフトは、ヴァンテージと連携したシステムインテグレーション事業などの売上高として、事業開始1年後に約50億円、3年後に120億円を見込む。
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