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日本IBM ソフト事業で中小企業市場開拓へ

2003/01/27 19:09

週刊BCN 2003年01月27日vol.975掲載

ミドルウェアの提案を軸に

 日本アイ・ビー・エム(日本IBM、大歳卓麻社長)は、ソフトウェア事業部の2003年の方針として、中小企業市場開拓に注力していく方針を示した。

 昨年7月にソフトウェア事業部長に就任した堀田一芙常務は、「大企業をターゲットとした大手システムインテグレータに対しては、渋谷マークシティに開設した異機種混合の大規模検証施設「ソフトウェア・コンピテンシー・センター」の開設などで昨年中に対応策ができた。しかし、中小企業市場は当社にとっても未開拓市場。昨年まではほとんど対応ができていなかった。そこで、社内スタッフの中小企業担当を50人増員するなど体制を拡充し、中小企業をターゲットとしたパートナーの開拓を進めていく」と語る。

 日本IBMのソフト事業部では、中小企業向けはほとんど未開拓市場であり、市場育成のための投資などを行っていく。

「中小企業向けビジネスでも競争が激しくなり、ハードウェアの単価下落など、中小インテグレータにとっても厳しい状況が続いている。他社との差別化、価値を出していくために、ミドルウェアを活用した提案が今後、重要になっていくのではないか。中小企業向け製品としては、WebSphere Application Server - Express V5(ウェブスフィア・アプリケーションサーバー・エクスプレス)の開発を発表した。DB2でも同様のコンセプトの製品を投入する予定で、中小企業向けに低価格で、手離れのよいビジネスができる製品群を揃えていく」(堀田常務)

 また、ソフトウェア事業では、店頭での人気商品である「ホームページビルダー」をソースネクストを通じて販売している。「店頭販売については当社自身よりも宣伝に注力できるなどのメリットがあると考え判断した。しかし、当社自身でもホームページビルダーの販売は継続して行い、全て他社に販売を任せることはない」と説明している。
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