ニュース

JBSS 間接部門の事業を“商品”に ERPのアウトソーシングへ

2003/01/27 19:09

週刊BCN 2003年01月27日vol.975掲載

専門人員の育成を強化

 ジェイ・ビー・エス・エス(JBSS、三崎克巳社長)は、ジェイ・ディ・エドワーズ製のERP(統合基幹業務)の専門人員の育成に力を入れる。今年4月、親会社のJBCC(石黒和義社長)で同ERPの会計システムが本格稼働することを受けて、これの運用管理をJBSSが請け負う。当面は、JBCCグループ内だけでの同ERPの運用受託だが、今後はグループ外からの受託業務を増やす。JBSSの今年度(2003年3月期)の売上高は約10億円の見込みだが、5年以内に1.5-2倍に増やしたうえで、このうち半分をグループ外への売り上げで占める計画。JBSSは、JBCCの業務支援部門が昨年4月に分離・独立したサービス・サポート専門会社。

 今年1月、JBCC本体の人事担当取締役常務だった三崎氏がJBSS専任の新社長に就任。同時に本体の人事スタッフ13人をJBSSに移し、150人体制に拡充した。JBCC本体は昨年4月、間接部門の人員約25人を子会社のJBSSへ転籍させた。現在はこの25人の専任社員に加えて、55人が本体からの出向社員、その他は期間契約社員で構成する。社員の平均年齢は約40歳。

 三崎社長は、「本体のJBCCの営業やSE(システムエンジニア)は、顧客に価値を提供する“花形”であるのに対し、間接部門は、裏方業務の“脇役”の印象が強い。そこで、間接部門のスタッフが主役となり、専門技量を身につけ新しい価値をつくり出せる体制をつくる。本体営業職の社員の評価は、主に1人あたりの売り上げがいくらかで決まったのに対し、間接部門は評価基準があいまいだった。今年4月からは、どれだけの“価値”を生んだかで評価する方式を導入する」考え。

 具体的には、ジェイ・ディ・エドワーズ製のERPの運用をはじめとする財務会計、販売物流、調達購買、人事給与、人事制度の企画・コンサルティングなど、幅広い対外向けのサービス体系を整備する。

 「現在、JBSSの年商10億円の100%はすべてJBCCグループ6社から得られたもので、連結会計上は相殺されてゼロになる。今年1年間を通じて、まずJBSS社内で“商品価値”がありそうなサービスを洗い出し、04年からグループ外への販売に努める」方針。
  • 1