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エムオーテックス 内部漏洩対策のツールが好調

2003/02/17 19:12

週刊BCN 2003年02月17日vol.978掲載

抑止効果をさらに訴求へ

 エムオーテックス(MOTEX、高木哲男代表取締役)のLan Scope(ランスコープ)シリーズは、情報の内部漏洩対策ツールとして好調に売れ始めた。神戸仁取締役は「内部漏洩対策の決め手は、ツールを導入したことによる抑止効果にある。今年は、この抑止効果をもっと強く訴求していく」方針を明らかにしている。

 セキュリティ関連について、内部漏洩対策が今年の大きなテーマになるという認識は、ほぼ業界共通のものになりつつある。

 その内部漏洩対策ツールとしては、メールフィルタリングソフト、コンテンツフィルタリングソフトなど特定用途に絞った製品と、同社のLanScopeやキヤノン電子のセキュリティプラットフォームなど、汎用的な製品が市場に出回っている。

 汎用的な製品では、LanScopeとセキュリティプラットフォームが市場で認知されているが、具体的なアプローチの手法については大きく異なる。

 「一般的な内部漏洩対策は、情報を外に出さないようフィルターをかけることで済まそうとする。しかし、この手法にはどうしても限界がある。当社の方式はログを取ることで、誰が、いつどのファイルにアクセスしたかを把握できる点に特徴がある。もちろん口でしゃべった場合は犯人の追及ができない。これは、禁止手法を取る場合も同じで、内部漏洩対策ツールの共通した限界だが、少なくとも当社方式の場合は、誰がいつ、どのファイルにアクセスしたかまでは辿ることができる。これは抑止効果として非常に威力を発揮するので、今年はこの点をとくに強調していく」(神戸取締役)という。

 内部漏洩の場合、確信犯と出来心でついやってしまったという分類ができる。

 確信犯の場合、どんな対策を講じようと、その裏をかいてくるのは明らかで、システム面からは手の打ちようがない。

 それに対し、“出来心派”は、「自分がやったことがわかるかもしれない」と思うだけで行動を抑制する。

 「ログが取れるというのは、出来心あるいはうっかり派の人たちにも大きな抑止効果を発揮する。あとは確信犯対策だけを講じれば良くなり、内部漏洩対策は違った側面を見せる」というのが同社の主張だ。
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