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ジャストアビーム メール管理ソフトの販売代理店を募集

2003/02/24 19:12

週刊BCN 2003年02月24日vol.979掲載

中小企業向け販売を構築へ

 ジャストアビーム(加藤彰社長)は、メールの内容を判断し、中身によって分類することができる管理ソフト「SEQRIA Mail(セキュリアメール)」の販売代理店を募集する。同ソフトは、ジャストシステムの「ConceptBase」を活用し、テキストで書かれたメールはもちろん、zipやlzhに圧縮された添付ファイル、一太郎、ワード、エクセルなど主要ソフトの添付ファイルについても内容を判断し、分類することができる。昨年10月末に発売し、大手企業を中心に導入が進んだが、「社内に届くメールの分類や管理は中小企業にも必要。そのため、中小企業に強い販売代理店を育成し、この方面の販売を行いたい」(加藤社長)意向だ。

 社内に届いたメールの管理を体系的に行っている企業はまだ少ないものの、「今後、2、3年でニーズが高まり、市場として確立するのではないか」と加藤社長は分析する。

 要因としては、「昨年末、米証券取引委員会、ニューヨーク証券取引所、全米証券業協会が、大手証券会社5社に電子メール通信の記録保持義務を怠ったとして、罰金の支払いを命じるなど、業務に関連した電子メールの管理と保存が企業の義務となる風潮が高まってきている。さらに、情報セキュリティの規格としてBS 7799-2やISO17799、ISMSなどが確立していくことで、電子メール管理の必要性が増してくる」ことをあげている。

 現在、セキュリティに関しては、もっぱら大企業の関心が高いものの、「大企業と取り引きがある中小企業にとっては、自社内のメール管理を怠ったことで、一方的に非があると攻められることにもなりかねない。中小企業でも、自衛のためにメールの管理を行う必要がある」と、中小企業ユーザーにもメール管理の必要性が出てくると分析。

 中小企業に強い販売代理店を募集し、「新たなビジネスとして、中小企業相手にセキュリティ製品の販売を行って欲しい」としている。

 同社が販売するセキュリアメールは、社内の電子メールを分析し、分類、収集する。メールのフィルタリングソフトの1つだが、特徴はメールを分類する中で、問題になるメールの送信ストップをあえてしないことだ。

 「分析したメールをストップすると、管理者がストップした原因を見て、送信しても構わないか判断することになるが、実際にメールのストップ機能をもつソフトを利用した企業の管理者は、負担が大きくなりすぎて、実務に不具合を起こすといった事例が出ている。そこで、あえてメールをストップせずに、分類するにとどめた」

 その他の特徴としては、メール送信時に情報漏えいを検出し、ジャストシステムのConceptBase技術による自動判別、自然文解析により、メール内容を送信時に検知し、導入企業ごとに設定したプロファイル(抽出基準)や規制語句にもとづいて、問題のあるメールを自動的に抽出。単に「Confidential」や「重要」、「極秘」などの単語を検索するだけでなく、ニュアンスや内容類似、概念からの検知が可能になり、言葉と言葉の関連性による高度な分析が可能になる。

 また、送信メールのログデータを保存し、蓄積された送信ログから情報漏えいの可能性のあるメールを検出するために、送信時に行うプロファイルや規制語句による自動分類・抽出のほか、自然文による概念類似検索と、ヘッダー情報からの絞り込みが可能となり、トラブル発生時に、メールで重要な仕事のやりとりが行われているかどうかを確認したり、情報漏えいの可能性があるときに送信メールログから根拠となるメールを調査し事実確認ができる。

 価格は50クライアントで50万円から。別途年間保守料金が価格の15%必要となる。
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