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日本SGI Linuxのインテグレートサービスを本格化

2003/03/03 19:14

週刊BCN 2003年03月03日vol.980掲載

 日本SGI(和泉法夫社長=写真)は、業界で初めて1ノード最大64CPUを搭載可能なLinuxサーバー「SGI LX 3000シリーズ」の国内販売を開始、Linuxシステムによるインテグレーションビジネスを本格化する。年間100システムの販売を目指す。同社では「SGI LX 3000シリーズ」の販売を機に、従来から得意とする科学技術分野など、高速・大容量処理が求められるハイパフォーマンス・コンピューティング(HPC)向けサーバーと、スーパーコンピュータシステムのビジネスをさらに拡大していく。

大容量サーバー発売機に社内体制を強化

 「SGI LX 3000シリーズ」は、インテルの「アイテニアム2 プロセッサ」に、LinuxOSを搭載し、同社の共有メモリアーキテクチャ「NUMA flex」の技術を融合させることにより、高い拡張性を実現した。「『SGI LX 3000シリーズ』は、Linuxシステムを熟知しているユーザーにとっては、その高い性能と使いやすさがすぐに分かってもらえる製品。高速・大容量のハイパフォーマンス処理を求めるユーザーに、ターゲットを絞って展開していく」(和泉社長)としており、医学や化学、環境、エネルギーなどの科学技術計算分野をはじめ、自動車などの製品設計や製造工程のシミュレーション、放送などのメディア分野などを主なターゲットに拡販を展開する。

 ラインアップは、4-12CPU構成モデル「LX3300」(価格は1580万3000円から)と、4-64CPU構成で、複数構成が可能な「LX 3700」(同7601万8000円から)の2製品を用意している。同社は昨年9月、「HPC(ハイプロダクティビティ・コンピューティング)テクノロジーセンター」を開設し、専門技術者によるサーバーの技術支援体制を強化している。今後、Linuxシステムに関しても、UNIXシステムで培った大規模システムのノウハウを生かし、アプリケーションの検証や、グリッドコンピューティングへの対応など、広範囲なユーザーニーズに応えていく。和泉社長は、「Linuxは今後、確実に成長が期待できる分野。現在は単純な“箱売り”からインテグレートサービスへの転換期にあり、Linuxに関してもサポート・サービスを加えた付加価値ビジネスが重要で、社内体制を強化していく」としている。
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外部リンク

http://www.sgi.co.jp/