ニュース

NTT Com 大規模ECサイトの構築案件受注に意欲

2003/05/12 19:20

週刊BCN 2003年05月12日vol.989掲載

 NTTコミュニケーションズ(NTT Com)は、ソフトクリエイトの電子商取引(EC)パッケージソフト「ec-ビーイング」を取り扱う方向で検討を開始した。詳しい契約形態や協業内容は現在協議中だが、ECサイトの共同開発など、踏み込んだ内容になる見込み。NTT Comは、すでにエコスなどほかのECパッケージベンダーの製品も取り扱っており、「ec-ビーイング」が新しく加わることになる。

ソフトクリエイトのソフトも戦列に

 NTT Comは、大規模ECサイト向けに「ドットコムマーケットカスタマイズプラットフォーム」(以下カスタマイズプラットフォーム)の名称で、ECの基盤となる情報システムをASP(サービスの期間貸し)方式で昨年6月から提供している。あらかじめ仕様が決まっている定型のASPではなく、顧客の規模に合わせて柔軟にカスタマイズ(最適化)できるのが特徴。

 これまではエコスなど複数のECパッケージベンダーと提携して、サービスの拡大を図ってきたが、「ECソリューションの品揃えを増やす」(川口政幸・ビジネスプロダクト開発営業部ECソリューショングループ担当課長)ことなどを目的に、今回、新しくソフトクリエイトの「ec-ビーイング」の扱いも検討を始めた。すでに、個別の案件単位では、ec-ビーイングをプラットフォームに採用したいという引き合いも来ているため、NTT Comとしても、ec-ビーイングの採用を前向きに進める。

 昨年度(2003年3月期)、カスタマイズプラットフォームを採用したECサイトの受注数は、累計5社ほどだった。具体例としては、セガの「セガダイレクト」(02年11月に開設、http://segadirect.jp/)などがある。今年度(04年3月期)は、同様の大規模サイトの構築を、新しく10社獲得する方針。開発元のソフトクリエイトでは、今年度、ec-ビーイング事業で約7億円の売り上げを見込んでいるが、今回のNTT Comとの提携が実現すれば、「販売により弾みがつく」(岡本康広・事業推進本部アライアンスグループ部長代理=写真)と、期待を寄せる。

 NTT Comでは、00年から月額9万円でASP方式による手軽なECプラットフォームサービスを手掛けてきた。すでに300-400社が利用しているが、成功したサイトの大型化が進んでおり、従来の定型サービスでは対応できない部分がでてきた。このためec-ビーイングなどの拡張性が高いECプラットフォームを採用し、柔軟なカスタマイズが必要な大規模ECサイトの受注に力を入れている。
  • 1

外部リンク

http://www.nttpc.co.jp/