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NTTコムウェア 社内セキュリティ強化 「インフォボランチ」を自社に導入

2003/05/12 19:20

週刊BCN 2003年05月12日vol.989掲載

 NTTコムウェアは、最新のデジタル著作権保護(DRM)技術を使ったセキュリティシステムを5月から導入した。

 名称は「インフォボランチ」。今年1月から正式なセキュリティ製品として販売を始めた。今回、自社導入するのは、同事業を担当するビジネスイノベーション本部ビジネス企画部。約300人の部員が使えるようになる。今後、順次、他部門においても採用が進む見込み。

 インフォボランチは、会議システムなど既存の業務システムと組み合わせて使う文書管理系のセキュリティシステム。ワードやエクセル、PDFなど、日常的に使うファイル1つひとつに閲覧制限をかけることができる。

 従来の閲覧制限は、社内ネットワーク(LAN)の内部のみで有効だったが、インフォボランチでは、DRM技術を使うことにより、万一、社外に漏洩してしまったあとでも、閲覧制限をかけられる。

 DRM技術とは音楽配信サービスと同じ仕組みで、ネットに接続できる環境なら、コピーの禁止や利用回数の制限、利用期間の設定、画面キャプチャの阻止など、さまざまな制限の範囲内でファイルを閲覧できる。社内外を問わず、ネットに接続していないと一切閲覧できなくすることも可能。

 熊谷聡・ビジネスイノベーション本部ビジネス企画部セキュリティソリューションマネージャは、「閲覧制限の設定が、すべてウェブブラウザベースで操作できるのが最大の特徴。当社にある6つの営業本部は、それぞれが独自に開設したウェブ上で情報交換をしている。このウェブにインフォボランチを組み込むことで内部からの情報漏洩などを防ぎ、より広範囲な社員に必要な文書を安全に配布できる」と話す。

 今後は、社外向け販売に力を入れる。すでにシステム販社数社と商談を始めている。
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