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ダイワボウ情報システム 独自の無線LAN製品発売

2003/07/07 19:28

週刊BCN 2003年07月07日vol.997掲載

台湾メーカーの国内独占販売権取得

 ダイワボウ情報システム(DiS、松本紘和社長)は、7月から認証サーバー内蔵の無線LANアクセスポイントと専用プリンタのセット「WSG-5000」(本体価格24万8000円)の本格販売を始めた。同製品は、通常の無線LANアクセスポイントと異なり、認証サーバーを内蔵しているのが特徴。誰でも簡単に時間制限や課金機能付無線LANシステムを構築できる。

 製造元は台湾のハンドリンク社で、DiSが国内独占販売権(総代理店契約)を取得した。

 流通事業者として幅広いメーカー製品を取り扱うDiSが独占的な総代理店になるのは非常に珍しい。「総代理店になる責任とリスクはあるものの、オリジナルの製品を扱う強みもある。いい商材があったら、今後も総代理店になっていく」(持田剛・販売推進本部販売推進統括部担当課長)と話す。

 付属の専用プリンタのボタンを押すと、認証番号および暗証番号が印字されて出てくる。この番号を無線LAN機能のあるノートパソコンなどに入力すると、インターネットに接続できる。ノートパソコンの設定は変更しないで済む。通常機種では、このような認証機能を無線LANアクセスポイントに内蔵していないため、別途、認証サーバーを構築する必要があった。

 黒河剛・販売推進本部PS販売推進部PS3課係長は、「認証サーバーの構築が不要なので、サーバー運用の手間が一切かからない。時間制限や課金の設定もできるため、図書館や教育機関、企業の待合室、公的な場所といった幅広い領域で引き合いが多い」という。

 また、「事業者が提供しているホットスポットサービス(無線LANの接続サービス)は、事前に会員にならなければ使えない。当社のシステムは、喫茶店などが独自に導入し、その場で課金できる仕組みをつくることができる。通信回線は通常のADSLなどで十分」と話す。

 先行導入企業として、検索サイトgooなどを運営するNTT-Xが東京・大手町の本社受付で同無線LANシステムを今月から導入した。

 NTT-Xの岡本哲氏は、「来客の大半はノートパソコンを持参する。社内LANとは別回線で無線LANを使えるのは便利。また、1回限り有効の認証番号を使い、時間制限をかけられるため、セキュリティ面でも安心」と評価する。
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