日本ユニシス(島田精一社長)が.NETによるシステム受注案件に力を入れている。今年度(2004年3月期)、.NET関連ビジネスで約500億円の売り上げを見込んでおり、「受注見込みも含めて手応えを感じている」(白井久美子・サービスビジネス開発本部.NETビジネスディベロプメントプログラムマネージャー)と話す。ウィンドウズサーバー2003(サーバー2003)の登場に加え、同64ビット版搭載の高性能サーバーによる基幹系システム構築など、商談を進めるうえでの“追い風”が強くなっていることが背景にある。

 同社は、「.NETフレームワークあるいはサーバー2003による大規模基幹システムの受注」に力を入れている。

 大規模基幹システムの構築では、1つの案件に複数の企業が提案活動を展開する。しかし、総額で50億円を超えるような大規模案件では、競合他社の大半がJavaやUNIXをベースとしたシステムを提案するのに対し、.NETとPC(IA)サーバーで提案するのは日本ユニシスだけというケースが多いという。

 .NETビジネスを担当する白井プログラムマネージャーは、「UNIXやJavaで組んだシステムに比べて、.NETのシステムは価格面で1ケタ安い。従って、競合他社の提案がすべてJava系というケースでは、ほぼすべて2次提案まで残ることができる。あとは、.NETの信頼性をどこまで納得してもらえるかどうかが勝負」と話す。

 処理速度については、サーバー2003の64ビット版の登場により、「当社実測で約1.5倍の処理速度の向上が図れており、この点でも、UNIXなど他社ベンダーが提案するシステムに対して優位性を発揮できる」という。

 また、他社製メインフレームのユーザーを対象にしたセミナーを積極的に開催。.NETエバンジェリスト(伝道師)による広報活動を強化するなどの施策を昨年9月以来行ってきた。

 セミナーでは、他社ユーザーを30社ほど集めて.NETのメリットを解説。このうち約1割が次のステップに進む。

 現在使っているメインフレームやオフコンをマイクロソフトの最新サーバーに切り替えることで、着実にコストを下げられるという点に、顧客企業の関心が集まるという。

 これらの活動の結果、調査会社のクリエイティブ・プランニング・アンド・プロモーション(坂元英樹社長)が今年4月に実施した調査によれば、「.NETによるシステム構築に積極的に取り組んでいるベンダー」の1位が日本ユニシスであるという調査結果が出た。

 同調査はユーザー企業および情報処理業界などにアンケートした。全体の10%が「日本ユニシスは.NETシステムの構築に積極的に取り組んでいる」と回答している。

 2番手はマイクロソフト、3番手は日本アイ・ビー・エム(日本IBM)、無回答は57%だった。

 「“.NETは日本ユニシスだ”という揺るぎないブランド力を得るためには、少なくとも30%近い比率で日本ユニシスの名前が出てこないとダメ。この調査では、システム構築が主体ではないマイクロソフトや無回答が過半数に達するなど、.NETとシステムインテグレータとの関連について、依然として認知が低い状態にあることがわかった」と話す。