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大塚商会 USBポートで使えるハードキー 「RAKUSE-Light」発売

2003/08/04 19:30

週刊BCN 2003年08月04日vol.1001掲載

 大塚商会(大塚裕司社長)は、パソコンに物理的なカギをかけられるハードキー「RAKUSE-Light」を2980円で発売する。USB標準コネクタに挿して使用する。パソコンはこのハードキーがささっていないと起動しない。「家でも車でも、大切な財産はカギで守るのが常識。この単純明快な方式をパソコンに持ち込み、カギをもっていない人はパソコンにアクセスできないようにした。セキュリティ対策はカギをかけることから始めようと訴えていく」(本多豊・商品部物流推進部部長)意向だ。

 セキュリティ対策はさまざまな方法が考案されているが、「もっとも単純でわかりやすく、効果も高いのはカギをかけることだ。カギがなければパソコンの中身にアクセスできないようにすれば、仮にノートパソコンを置き忘れたり、盗まれても情報そのものが流出することはない」と本多部長は強調する。

 また、社内からの情報漏洩対策としても大きな効果を発揮する。

 情報漏洩は内部からが95%を占めるというのが定説だが、悪意をもった人間なら同僚のIDやパスワードを類推することは比較的簡単にできる。

 パスワードは、①連想できないようにする、②定期的に更新する、③書かずに覚える――とされるが、現実には社員番号、生年月日などで代用することが多いと見られている。

 このため「社内の人間であれば、同僚のIDやパスワードを類推するのは簡単」という状況が生まれ、「システムにとって重大なセキュリティホール」となっている。

 また、悪意をもっていなくても、席をはずした同僚のパソコンを覗いて重要情報を知るなどのケースは頻繁に起こっていると見られる。

「悪意はなくても、知り得た情報は漏らしたくなってしまうのが人間。そうした環境にしないことが大事。ハードキーはその点で大きな効果を発揮する。席を離れる時にキーを抜けば、スクリーンセーバー画面に切り替わり、マウスやキーボード操作は受け付けない。パスワードはキーが管理しており、キーを差せばパスワードは入力しなくてもウィンドウズにログオンする」ようになる。

 大塚商会では、「RAKUSE-Light」拡販のため、スマイルαユーザーに対し1社1個のキーを無料配布する。

「まずはハードキーの有用さを知ってもらう」という戦略だ。「小さなキーなので、紛失することもあり得る。当然スペアキーが必要になるだろうが、当社のウェブ通販たのめーるでは2000円で販売する」という。
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