ネットワークシステム構築などを手がける京セラコミュニケーションシステム(KCCS、森田直行社長)は、情報セキュリティ事業強化の一環として、セキュリティベンダーの米エヌサークル・ネットワーク・セキュリティ(カリフォルニア州)と国内独占販売代理店契約を結んでいる脆弱性判断ツール「nCircle IP360」の2次代理店を増やす。現在のネットワンシステムズと日立情報システムズの2社に加えて、年内にも5-6社に拡大する方針だ。

 同社の情報セキュリティ事業の主軸製品は、米エヌサークル・ネットワーク・セキュリティの脆弱性監視・判断ツール「nCircle IP360」と米トリップワイヤのネットワーク監視ソフト「Tripwire」。両製品ともにKCCSが販売代理店となり、コンサルティングやシステム構築、サポートなど、独自の付加サービスを加えて提供している。

 「nCircle IP360」は、昨年7月に国内の独占販売代理店契約を結び、当初8か月間は直接販売だけに限定し、約10社に納入した。

 販売強化のため、昨年2月にネットワンシステムズと2次代理店契約を交わし、さらに、日立情報システムズとも提携した。KCCSは、「今後は間接販売を中心に展開していく」(黒瀬善仁・ネットワークシステム事業本部長兼セキュリティシステム事業部長)と方針転換を打ち出しており、積極的に2次代理店を募集し、年内には5-6社体制にする考えだ。

 「nCircle IP360」は、ネットワークのリソース管理や、サイバーアタックを未然に防ぐツール。3種類のアプライアンスで構成し、価格は約1000万円。ウィンドウズのセキュリティホールなど、最新の脆弱性情報を自動アップデートしてセキュリティポリシーに反映させ、脆弱性に対する脅威度を数値・グラフ化して管理者に報告する。

 脆弱性判断ツールの活用は、従来、ネットワークにかかる負荷が大きいため、週末などの休業日に実施するケースが多かった。同製品では数キロバイトと負荷が少なく、リアルタイムでの監視・判断ができる。

 KCCSの郷間佳市郎・セキュリティシステム事業部技術担当部長は、「セキュリティホールが見つかっても、被害の予測や、いつ対策を施せば良いかわからないユーザーが大半。このツールでは、その判断基準を提供できる」と、優位性を強調する。

 今後は、自動で修正プログラムをインストールするツールなどの販売も検討している。