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栃木県情報サービス産業協会 TKCから最新鋭のIDC提供受ける 会員企業の事業拡大をサポート

2003/12/15 19:39

週刊BCN 2003年12月15日vol.1019掲載

 栃木県情報サービス産業協会(TISA、片岡泰三会長)は、会員企業の事業拡大のサポートを目的として、TKC(飯塚真玄社長)のIDC(インターネットデータセンター)を実費で借り受け、会員企業の利用に提供する。

 TKCは、今年10月に総額約34億円を投じて、栃木県内に延床面積約5268平方メートルのデータセンターを新設した。TISAは、このうち最大約10分の1相当の面積を借りる。料金は全体の施設維持費の10%程度の実費のみで、通常の賃貸料金より割安になるという。本社を栃木県内に構えるTKCは、利益を度外視した今回のデータセンターの貸し出しを地域貢献の一環と位置づけている。

 TISAの会員企業約50社のうち、すでに10数社がTKCのデータセンター利用を申し出ている。会員企業は、ハウジングやASPサービス、バックアップなどの用途に使う。サーバー収納用のラック数に換算すると、TKCから借りられる数は、最大で約84ラックになる見込み。来年2月以降、順次、会員企業の利用が始まる。

 片岡会長は、「地元の企業とはいえ、総額34億円もかけたデータセンターを、競合会社に格安で貸し出すのだから、すごい話だ。今年10月、初めてTKCから話を持ちかけられたときには驚いた。この機会を十分に生かして、地元IT産業の活性化につなげたい」と話す。
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