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シーア・インサイト・セキュリティ ログの総合管理を強化 潜在需要に着目し、本格展開

2004/01/05 20:19

週刊BCN 2004年01月05日vol.1021掲載

 ITベンチャーのシーア・インサイト・セキュリティ(向井徹CEO=写真)は、情報システムのログ(コンピュータの利用状況やデータ通信の記録)を一元管理・保管するソフト「SEER INSITE LogHost(シーア・インサイト・ログホスト) ver.1.1」を発売した。同社はこれまで、ログ関連のセキュリティソフトを中心に開発してきており、ログの改ざん防止やログ分析ソフトなどを提供してきた。新たに開発したソフトでログの容易な保管・管理が行えるようになり、ログ管理に関する総合的な製品ラインアップを揃えた。 シーア・インサイト・セキュリティは、ログ管理に関する一連のソフト開発を主眼におくセキュリティソフトベンダー。製品としては、ログの改ざんや不正アクセスを防止しログ情報を保護する「SEER Under-Cover(シーア・アンダーカバー)」と、収集したログの分析を行う「SEER Tracker(シーア・トラッカー)」をこれまで販売してきた。向井CEOは、「ログは、情報システムに対して行われたあらゆる操作情報が記録されており、システム上のアクセスや作業工程がすべて把握できる」と、セキュリティにおいて欠かすことができない情報であることを強調する。

 「これまで注目を集めることがなかったニッチな存在だったが、情報セキュリティのニーズが外部アタックから内部情報漏えいへと移行しているだけに、ログに対する注目は高まる」と、最近の市場環境の変化が追い風になるとみる。今回新開発した「ログホスト」は、サーバーやファイアウォール、クライアントパソコンのログ収集・保管を行うソフト。大量のログを収集し、収集したログを自動的に保管し、「いつ、誰が、何を」といったアクセス情報を容易に閲覧することができる。価格は年間ライセンス30万円から。今年は300セット1億5000万円の売り上げを見込む。

 「従来提供してきた製品では、膨大なログの中から、欲しいログを簡単に取得するための閲覧機能とログを一括保管する“倉庫”が欠けていた。当社の既存ソフトに『ログホスト』が加わることにより、ログ管理に関する総合的な機能を提供するラインアップが揃った」(向井CEO)という。同社では、「ログホスト」開発を機に、営業体制を拡充する。パートナーを3-4社増やすとともに、パートナー支援やサポート強化のための人員も5-6人増やす。向井CEOは、ログ関連の製品の潜在需要は「来年には20-30億円規模に成長する」と見ており、ラインアップを増やし、総合的なログ管理ソリューションを提供する製品・体制を構築したことで、今年から本格展開に踏み切る。
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外部リンク

http://www.seerinsight.co.jp/