ニュース

シナンシャル・システム・コンサルティング 連結会計パッケージで新規顧客開拓 中堅・大手など毎年50社拡大

2004/02/16 20:22

週刊BCN 2004年02月16日vol.1027掲載

 ITによる連結経営を支援するシナンシャル・システム・コンサルティング(筒井城二社長)は、連結会計パッケージ「スーパーコンパクト」の販売を本格化する。連結決算の省力化や決算発表の早期化など制度的な会計業務だけでなく、「連結会計に基づき、経営者の視点でビジネスプロセスに関する業務など『管理連結』と呼ぶ分野もアウトソーシングで支援する」(筒井社長)ことで、中堅・大手企業を対象に毎年50社程度の新規顧客を獲得していく。

 同社は昨年10月、富士通システムソリューションズ(Fsol)が中央青山PwCシステムコンサルティング(CSC)の株式81%を取得し、新会社として誕生。スーパーコンパクトは、1997年に設立したCSCが開発したパッケージで、直販と住商情報システムやオービックなど国産ERP(統合基幹業務システム)ベンダーなどを通じ、これまでに、年商500億円以上の企業約350社に導入されている。今年に入って、富士通のERPパッケージ「グロービア」シリーズにも組み込まれており、富士通の営業チャネルを通じた全国販売が開始されている。

 スーパーコンパクトは、月次決算や製造から販売に至るプロセスといった経営管理資料、自己資本価値の時価評価額などを連結ベースで作成できる。「当社の社員は社長以外の全員が公認会計士。この人的リソースとFsolのITコンサルティング担当者が加わり、経営環境の変化に応じた各種コンサルティングやシステム面のサービス、カスタマイズなど連結会計に関する実務面とシステム面のトータルなサービスを提供する」(筒井社長)。パッケージ販売だけではなく、導入コンサルティングや保守サービスを含めた事業を拡大する方針だ。

 計画では、中堅・大企業にスーパーコンパクトを新たに毎年50社程度へ導入し、08年3月期までに売上高100億円を達成したあと、株式公開を目指す考え。

 連結会計に関するパッケージ販売では、ディーバや電通国際情報サービス、ビジネストラストなどの競合会社があり、シェア争いを繰り広げているが、「ITと会計の専門集団が一緒になり、総合力で当社が1歩リードする」(筒井社長)と、自信を示している。
  • 1