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SEA/J セキュリティ教育に「応用コース」 テクニカルとマネジメントの2コース

2004/03/08 20:24

週刊BCN 2004年03月08日vol.1030掲載

 大塚商会、ヒューコムなどIT関連企業8社が共同運営するセキュリティの教育プログラム運営団体、セキュリティ・エデュケーション・アライアンス・ジャパン(SEA/J、井上陽一理事長=ヒューコム社長)は、これまで基本的な知識の習得を支援する「基礎コース」だけしかなかった教育プログラムに、ハイレベルな「応用コース」を新設、2月下旬からサービスを開始した。

 応用コースでは、セキュリティ関連知識の高度な教育プログラムをネットワーク技術者向けの「テクニカル編」とシステム管理者向けの「マネジメント編」の2コースに分け、それぞれの専門的な知識の習得を支援する。テクニカル編では、IDS(侵入検知システム)や認証、暗号などの知識を実機を用いて講義。一方、「マネジメント編」では、情報セキュリティの概論からポリシー策定など、システム管理者向けの内容が中心となっている。

 井上理事長は、「セキュリティ技術者は数、質ともに不足している」と常々指摘しており、応用コースを設けたことで、セキュリティに特化した技術者の育成に拍車をかけていきたい考えだ。

 SEA/Jは02年7月、ヒューコム、大塚商会、RSAセキュリティ、ソフトバンクBB、マイクロソフト、トレンドマイクロ、ディアイティ、日本ベリサインの8社が共同設立した。セキュリティに特化した技術者育成の支援を目的としている。「特定ベンダーに依存しない日本で初めての教育プログラム」(井上理事長)で、経済産業省の「ITスキル標準」に準拠する形で、日本ネットワークセキュリティ協会(JNSA、石田晴久会長)の協力のもと、8社が共同で教材や講義内容を開発している。

 受講者は講習を受けた後、資格試験を受け合格すれば認定資格が取得できる。運営は、SEA/Jが認めた企業が認定校となり、講義や資格試験を実施する。認定を受けている企業は、設立当時は大塚商会など7社だったが、現在は日本事務器などが新たに加わり、9社まで拡充している。「基礎コース」の受講者数は559人で、基礎コースの認定資格「CSBM」の取得者は386人(ともに2月16日現在)。
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