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リアルリード 電子文書を印刷物感覚で閲覧 変換ソフトのライセンス販売開始

2004/03/29 20:24

週刊BCN 2004年03月29日vol.1033掲載

 電子ドキュメント閲覧ソフト開発・販売のリアルリード(北村善治CEO)は、電子ドキュメントを印刷物と同様にページをめくる感覚で閲覧できるように変換するソフト「リアルリード」のライセンス販売を開始した。

 リアルリードは、PDFファイルやワード文書といった電子ドキュメントを、雑誌や書籍と同じ感覚で閲覧できるように自動変換し、ウェブ上に公開するソフト。電子ドキュメント閲覧ソフトではPDFが一般的だが、北村CEOは「ファイルサイズが大きい場合は表示に時間がかかるし、パソコンにプラグインソフトをインストールする手間もかかり、使い勝手が良いとはいえない」と指摘する。

 これに対してリアルリードは、プラグインソフトをクライアントにインストールする必要がなく、ブラウザがあれば誰でも閲覧が可能。作成した電子ドキュメントには、閲覧回数・コピー・印刷許可などのアクセス制限を設定できるため、著作権を守ることもできる。このほか、アクセスログを収集することも可能で、「閲覧者がどのページ、どの箇所を何回クリックしたか」などを把握でき、マーケティングデータとして活用できるという。

 同社は2000年2月から、同様のサービスをASP形式により電子カタログ制作会社を主な顧客として提供してきた。米国と日本市場で営業展開しており、日本では40社、米国では60社程度の導入実績があるという。

 電子カタログ向け以外にも、IR情報の公開や機密情報の社内公開を目的として、自社でシステムを構築したいという要望が多くなってきたため、ライセンス形式でも提供することにした。これまで2社の販売パートナーを通じて販売してきたが、ライセンス販売開始を機に、パートナー企業も新たに拡充する方針で、システムインテグレータを中心に来年3月までに5社程度加える方針。

 リアルリードは、電子ドキュメントの保存や配信を管理する「リアルリードサーバー」と、データを専用のデータ形式に自動変換する「リアルリードアップローダ」で構成。価格は、「リアルリードライセンス」の10ライセンスが3万2000円から。「リアルリードアップローダ」は1ライセンス8万円から。ASPサービスと合わせ、今後1年間で3億円の売り上げを見込む。
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