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外資大手各社 パートナー施策に変化 「エコシステム」を導入

2004/04/05 20:44

週刊BCN 2004年04月05日vol.1034掲載

 外資系ベンダーが相次いでエコシステム(生態系)の構築を進めている。エコシステムとは、ベンダーとビジネスパートナーとが1対1で組む従来の関係を、ベンダー対複数のビジネスパートナーとを有機的に結びつける販売施策を指し、生態系のような構造となることからその名称が使われている。

 マイクロソフトの平井康文・常務執行役は、04年の注力分野として「パートナーと当社のエコシステム作りに力を入れる」ことを挙げる。

 これまでは、マイクロソフトとAパートナー、あるいはBパートナーという1対1の関係が中心だったが、今後はパートナー同士の協力関係を深め、「たとえばAパートナー+Bパートナー+当社であるとか、さらに大きなコンソーシアム的なパートナー施策を拡充させる」(平井常務)と、エコシステムの構築に向けて積極的に取り組む。

 日本IBMの堀田一芙・常務執行役員は、「当社内での複数の部門と、複数社のビジネスパートナーが組み合わさって、経済的で、無駄のないeビジネスオンデマンドを実現する」と、関連する部門や複数のビジネスパートナーのコアコンピテンスを効率よく組み合わせることで、顧客の要求に素早く応答できる「応答性能のよいエコシステム」(堀田常務)づくりを推進する。

 サン・マイクロシステムズの末次朝彦・常務取締役は、「1つの市場に対して、複数のパートナーと手を組んで開拓することもあり得る」とし、全国に約5万人いるとされるJ2EE(Java)をベースとした開発者とうまく連携をとることで販売力を高める。
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