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ミロク情報サービス 来年度にもERPの販売開始目指す ソリューションベンダーへ転換図る
2004/04/26 20:44
週刊BCN 2004年04月26日vol.1037掲載

同社は、会計事務所向けの会計専用機であるサーバーやソフトウェアなどのシステム販売を2年前に中止した。その後は、C/S(クライアント/サーバー)環境で動く会計事務所統合管理システム「エースリンクシリーズ」を販売開始。今年2月には、国税庁の電子申告・納税に対応した「エースリンク電子申告」や国税庁長官が定める電子証明書を個人事業者や中小企業に配布する「MJS電子証明書発行サービス」を始めた。また、会計ソフトウェア「かんたん会計」などを発売していたユニシンクの営業権を取得して設立した新会社「ミロク・ユニソフト」が、4月23日に、「かんたん経理」の新版を出し、「エースリンクシリーズ」と連携したデータ取り込みができる環境を整えるなど、会計専用機メーカーからの脱皮を図っている。
これまでミロク情報サービスは、会計事務所を中心に財務会計システムを販売してきた。だが、同社の電子証明書や量販店で販売するパッケージが、今後は急速に企業に普及すると予測。このため、「企業向けソリューションを立ち上げる必要性が出てきた」(是枝会長兼社長)と、財務会計やCRM(顧客情報管理)、SFA(営業支援)システム、人事・給与などを組み込んだERPパッケージを開発し、企業向けシステムのソリューションビジネスを自社のノウハウをもとにパートナーと築いていく考えだ。
計画では、今年度中にERPパッケージに組み込むアプリケーションを開発し、システム構築のノウハウも確立。来年度の前半までにERPパッケージの販売を開始する。さらに、ERPパッケージを販売するパートナーとしてシステムインテグレータやITコンサルタント会社の開拓も進める。是枝社長は、「SAPに競合する存在になるために、今年度は大胆に種まきをする」と、ERPビジネス本格化に向けた布石を打つ。
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