日本デジタル研究所(JDL、前澤和夫社長)は今年度(2005年3月期)、中小企業や個人事業者向け会計ソフトウェア「JDLIBEX出納帳3」などの売上高で、前年度比倍増の15億円を目指す。今年度は、広告・宣伝費を同25%増の約20億円にするほか、昨年度も2回実施した期間限定版の配布回数を増やすなど、積極的な営業展開を実施する。

 JDLは昨年度、テレビや交通機関、雑誌媒体などへの広告・宣伝費として約16億円を支出。今年度は、「ある程度JDL製品の知名度が高まり、売上高の伸びに効果があった。今後も広告・宣伝を継続的に行う」(森崎利直・取締役マーケティング本部長兼広報担当部長)と話す。また、テレビや紙媒体だけでなく、ウェブ媒体へも広告を出稿し、会計ソフトをストリーミングで説明する同社のホームページ「ウェブセミナー」に顧客を呼び込み、同社のウェブショップなどの販売本数を増やす。

 量販店での販売を伸ばす戦略として昨年度7月と11月に実施した、出納帳3のフルバージョンを一定期間利用できる無料の期間限定版(CD─ROM)を今年度も店頭に並べる。時期については、企業が財務処理で忙しくなる上期と下期の決算期などに向け、今年度は2回以上実施する予定。

 JDLは02年6月、初めて量販店向けの営業担当者4人を配置して、「JDLIBEXプラザ市販グループ」を設置した。ただ、「全国の量販店を4人で網羅するのは不可能。期間限定版やウェブセミナーなどで製品性能を知ってもらい、顧客の購入に結びつけたい」(森崎取締役)という。昨年度は、中小企業と個人事業者向け会計、財務、給与ソフトの販売本数が前年度比2.5倍強の大幅増となり、売上高も7億5000万円に達した。

 これら会計ソフトの約6割は、JDLビジネスパートナーである会計事務所経由で販売され、そのほか約3割が量販店、約1割がウェブショップ経由だった。一連の施策により、特に量販店やウェブ販売を伸ばし、今年度は売上高の倍増を狙う。

 一方、4月1日に発売開始した出納帳3の機能限定版である無料ソフト「出納帳3カジュアル」の申し込みは、年間30万本の配布計画に対し、5月20日現在で約7万本に達したという。これにより、有料ソフトの販売本数減も懸念されたが、「影響はほとんどない。無料ソフトは今後も積極的に配布する」(森崎取締役)という。JDLの無料と有料のソフトが会計事務所の顧問企業に広がれば、会計事務所用の会計ソフトで20─30万円の「IBEXシリーズ」やハードウェアの販売にもつながると期待している。