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東京都荒川区 7月、新サービスを試行 問い合わせにIPテレビ電話活用

2004/06/28 20:49

週刊BCN 2004年06月28日vol.1045掲載

 東京都荒川区(藤澤志光区長)は、IPテレビ電話を使ったコールセンターサービスの試行を7月から実施する。IPテレビ電話を活用することで、受付担当者の顔が見えるほか、申請書などを実際に示しながら記入方法などの問い合わせに答えることができるようになり、荒川区では「住民サービスの向上につながる」としている。

 7月から試行を行うのは、同区の子ども家庭支援センター、住環境整備課、区の保健所の3セクションへの問い合わせについて。原則として開庁時間に対応する。子育てや住宅地でのさまざまな問題など、比較的問い合わせの多い窓口を選んだ。年内に運用状況などの調査や住民の意見などを集め、来年1月にはその他、区の組織への問い合わせにも対応する。

 システムについては、7月からの試行では庁内にサーバーを置いて行うが、来年1月からの本格運用ではASPサービスを活用していく方針。そのための業者選定などを今後行っていく。

 パソコンにマイクとスピーカーが内蔵されていれば、窓口担当者の顔や画像を見ながら問い合わせができ、ユーザー側にパソコンカメラがあればユーザーからも映像を担当者に送信できる。荒川区では、「区民にとっては相手が見える安心感があると思う。申請書の書き方も説明するより、画像を示しながらできる」(荒川区政策経営部政策企画課)と、ワンストップサービスの実現と区民側のメリットを強調する。

 コールセンターを置いて、住民からの問い合わせに対してワンストップで返答できる仕組みを作っている自治体が増えている。東京23区では、杉並区が電話番号案内のNTT番号情報に委託する形でコールセンターの実証実験を開始した。杉並区の場合は音声だけだが、NTT番号情報への委託により24時間対応でコールセンター運営を行う。
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