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エンプレックス ウェブ版CRMを中堅企業に拡販 パートナー20社と契約へ

2004/08/09 21:07

週刊BCN 2004年08月09日vol.1051掲載

 イーシステムの子会社でCRM(顧客情報管理)ベンダーのエンプレックス(沢登秀明社長)は、ウェブベースのCRMパッケージ「eMplex CRM」の中堅企業向け販売を拡大するため、販売パートナーの開拓を始めた。

 今年度(2004年11月期)中にウェブアプリケーションやシステム構築ノウハウを持つ販売パートナー20社程度と契約し、来年度は年間250社への導入を目指す。このため、エンプレックスは9月までに、チャネル向け「パートナー支援プログラム」を確立し、見込み顧客の開拓や営業ツールなどの提供を拡充する。

 エンプレックス(旧ジェイワールド)は96年12月、企業向けソフトウェアの独立系受託開発ベンダーとして設立。01年には、eマーケティング(EM)、電子商取引(EC)、企業情報ポータル(EIP)の3機能を持つCRMのスイートパッケージ「eMplex CRM」をライセンスとホスティングの両形式で販売開始した。03年には、発行済株式の67%をイーシステムに譲渡し子会社となり、社名もエンプレックスに変更している。

 7月には、「eMplex CRM」に営業支援システム(SFA)とカスタマーサポート(CS)の2機能を追加。「国産のCRMパッケージで、ここまで充実した機能が揃ったスイートパッケージはない」(沢登社長)ことから、中堅企業への販売を本格化した。ハードウェアリセラー中心の既存販売パートナーとは別に、基幹系システムの構築能力があり自社製品と組み合わせて「eMplex CRM」を、従業員100-1500人規模の中堅企業に提供できるITベンダー20社程度との契約を目指す。

 現在は、販売の約8割がチャネル販売。来年度は100%パートナー経由での販売を計画しており、9月までにパートナー支援プログラムを完成させる予定。同プログラムでは、デモ環境や製品情報、見込み顧客情報の提供や技術支援などの仕組みを検討中だ。

 「eMplex CRM」は販売開始から約3年間で、不動産や旅行業者など累計100社に納入した。来年度は、販売パートナーの拡充により、年間250社程度に納入を図れると見ている。「eMplex CRM」は、5つの機能をすべて導入した場合、100ライセンスで初期投資が1500-2000万円、ホスティング形式で月額50-100万円。
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