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ソフトブレーン 販売パートナーを50社に増強 全国規模のチャネル構築へ

2004/08/30 21:06

週刊BCN 2004年08月30日vol.1053掲載

 プロセス管理ソフト開発のソフトブレーン(宋文洲会長)は、全国規模の販売チャネル整備に乗り出す。販売パートナーを今後2-3年で計50社ほどに増やし、全国をカバーする販売チャネル網を構築する。これまでは、営業プロセス管理ソフトの販売が収益の中心だったが、今後は工程やフィールドサービスなど各プロセス管理ソフトの商材を増やすことで事業拡大を目指す。

 ソフトブレーンは、2年後の2006年度(06年12月期)をめどに、間接販売の比率を売上高全体の6割以上に高める予定。今年度(04年12月期)は、間接販売網の整備途中であるため、直接販売の比率が昨年度とほぼ同等の約65%を占める見込み。

 間接販売の比率を高めるため、プロセス管理ソフトの導入に欠かせないコンサルティングのノウハウを持ったパートナー数を大幅に増やす。今年2月から販売パートナーの社員を「コンサルタント候補」としてソフトブレーン社内で教育・研修を行う「パートナー人材教育プログラム」を始めた。同社のコンサルタントとの共同作業を通じて、コンサルタントとしてのノウハウを学ぶ。

 プログラムの期間はおよそ6か月。常時5社のパートナーからコンサルタント候補を受け入れている。ソフトブレーンは、現在約30社の販売パートナーがいるものの、コンサルティングを行えるパートナーは、「10社未満にとどまっている」(松田孝裕・取締役副社長)というのが実情。プロセス管理ソフトビジネス拡大のためには、コンサルティング能力の早期増強が必要と判断した。

 プロセス管理ソフトはソフトウェアのライセンス販売に主眼を置くものではなく、業務プロセスを改革する“コンサルティング”を重視している。ここが競合他社に対する優位性維持や収益の中心になるからだ。販売パートナーは2-3年後までに、現在の30社から50社程度に増やす計画だが、原則としてコンサルティングに重点を置いた販売手法を実施できるよう、パートナーに向けた人材教育に力を入れていく。

 また、これまで、主力商材の営業プロセス管理「eセールスマネージャー」は、営業担当者30人以上の中堅・大手企業をターゲットにしてきたが、8月20日に営業担当者30人以下の中小企業向けの営業プロセス管理「eセールスマネージャーMS(ミディアム・スモール)」をASP(アプリケーションの期間貸し)方式で販売を開始した。

 eセールスマネージャーの導入コンサルティングの費用は最低でも200万円だったが、今回のeセールスマネージャーMSは、割安なASP方式のみでの提供に限定したのに加え、購入を決めた20-30社の顧客企業の幹部を教室に集めて“集合教育方式”でコンサルティングを実施するなど、コスト削減を図った。これにより、導入コンサルティング費用を1社あたり約80万円に抑えることができた。

 今年11月には営業プロセス管理だけでなく、建設業やソフト開発業などプロジェクト単位で仕事を進める業種向けの工程プロセス管理や、設備・機器保守などのフィールドサービスプロセス管理などを製品化するなど品揃えを増やす予定。将来的には、全国50社の販売パートナーを、顧客規模別、地域別、商材別に分けて、全国規模の販売チャネル網を構築する。
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