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三和コムテック 「ハッカーセーフ」をスタンダードに サイトの脆弱性検査を低価格で

2004/09/06 21:09

週刊BCN 2004年09月06日vol.1054掲載

 ソフトウェア開発の三和コムテック(柿澤晋一郎社長<b>=写真</b>)がネットセキュリティビジネスに参入した。ウェブサイトの脆弱性を検査する「ハッカーセーフ」サービスをこのほど開始した。同サービスを低価格に設定することで競合他社との差別化を図り、ウェブサイトのセキュリティサービスでの“スタンダード”を狙う。導入サイト数は、サービス開始後1年間で1万サイトを見込み、、、

 ソフトウェア開発の三和コムテック(柿澤晋一郎社長=写真)がネットセキュリティビジネスに参入した。ウェブサイトの脆弱性を検査する「ハッカーセーフ」サービスをこのほど開始した。同サービスを低価格に設定することで競合他社との差別化を図り、ウェブサイトのセキュリティサービスでの“スタンダード”を狙う。導入サイト数は、サービス開始後1年間で1万サイトを見込み、3年間で5万サイトを目指す。

 ハッカーセーフは、自動リモートスキャンでウェブサイトにセキュリティ上の欠陥がないかどうかを毎日検査するのが特徴。欠陥がなければ、検査したウェブサイトに証明シールを表示。自動リモートスキャンには、4000項目以上の脆弱性検査が含まれている。導入企業は、安全性を備えていることをウェブサイトのユーザーにアピールできる。開発元は、セキュリティサービスを専門に手がける米スキャンアラートで、三和コムテックが国内の総代理店として販売することになった。

 導入企業の増加にあたり、競合他社との差別化を図るため、戦略的な価格設定とした。通常は、1回や短期間契約で30万円程度の価格なのに対し、1年間で29万8000円でサービスを提供する。柿澤社長によれば、「他社が行っているウェブサイトの脆弱性検査は、1回ごとのサービス価格を30-40万円などに設定していることが多い。毎日検査しているわけではないため、ユーザー企業にとってはウェブサイトに欠陥があった場合でも見逃す危険性もある」と、1年間365日検査することの優位性を強調する。

 販売パートナー企業は、8月下旬の段階でシステムインテグレータを中心に15社で、セキュリティサービスという切り口で他社製品と組み合わせて提供しているという。

 柿澤社長は、「まずは、ハッカーセーフをウェブサイトの脆弱性検査のスタンダードとして浸透させる」ことに力を注いでいく方針。「パートナーは現段階でハッカーセーフ以外の他社製品を販売しているが、今後はインターネットやネットワーク関連のセキュリティ製品を出すことでパートナーが当社の製品で“ソリューション”を展開できるようにする」と、セキュリティビジネスでソリューション提供も視野に入れている。
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