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日本エフ・セキュア 統合セキュリティソフトを年内に発売 個人ユーザー向け市場にも意欲

2004/09/06 21:09

週刊BCN 2004年09月06日vol.1054掲載

 法人向けウイルス対策ソフト開発・販売の日本エフ・セキュア(渡邊宏代表取締役<b>=写真</b>)は、パソコン用統合セキュリティソフトを年内に販売開始する。ウイルス対策だけでなく、ファイアウォールやIDS(不正侵入検知システム)など、複数の機能を備えた統合型セキュリティソフトは同社にとって初めて。Linuxサーバー向けウイルス対策製品を得意としている同社が、ウィンドウズ搭載パソコン向け市場でのシェア獲得を目指す。当面は法人市場に特化して販売するが、、、

 法人向けウイルス対策ソフト開発・販売の日本エフ・セキュア(渡邊宏代表取締役=写真)は、パソコン用統合セキュリティソフトを年内に販売開始する。ウイルス対策だけでなく、ファイアウォールやIDS(不正侵入検知システム)など、複数の機能を備えた統合型セキュリティソフトは同社にとって初めて。Linuxサーバー向けウイルス対策製品を得意としている同社が、ウィンドウズ搭載パソコン向け市場でのシェア獲得を目指す。当面は法人市場に特化して販売するが、販売が好調に推移すれば個人向け市場への投入も計画している。

 年内に発売するセキュリティソフトは、ウイルス対策のほか、パーソナルファイアウォールやIDS、URLフィルタリング機能を備えたウィンドウズ搭載パソコン向けの統合型セキュリティソフト。同社が販売するパソコン向けソフトでは、ウイルス対策機能のみを提供する製品はあったが、複数の機能を持つセキュリティソフトを開発・販売するのは今回が初めてとなる。ワームやスパイウェアなど、従来のウイルス対策技術では対応できない不正プログラムの侵入も防止できるようにした。

 また、「競合他社はまだ提供できていない機能」(渡邊代表取締役)という、システム管理者が同ソフトを一元管理できる機能を持たせたことで、他社との差別化を図った。同社はこれまで、法人市場に特化し、Linuxサーバー向けウイルス対策ソフトなど、サーバーやゲートウェイ向けソフトの開発・販売を重視してきたが、統合型セキュリティソフトの投入で、手薄だったパソコン向けソフト分野でのシェア拡大を図る。当面はこれまで同様、法人市場に特化し販売パートナーを通じた100%間接販売で営業展開していく。ソフトバンクBBやコンピュータウェーブなど30社程度の既存販売パートナーを通じた営業展開をメインに考えており、「パートナー数を大幅に増やすのではなく、既存の販売パートナーへのサポートを手厚くすることで販売本数の増加につなげていく」(渡邊代表取締役)方針。そのため、パートナー営業担当者も数人程度増やしていく計画だ。

 また、「発売後、半年程度で好調であれば一般消費者向け市場にも販売していく」(渡邊代表取締役)と、同社がこれまで参入していない一般消費者向け市場への展開も計画する。一般消費者向けの場合は、「低迷しているショップや量販店でのパッケージ販売ではなく、ISP(インターネットサービスプロバイダ)のインターネット接続サービスと組み合わせた提供や、ダウンロード販売で提供していくことになる」(渡邊代表取締役)としている。
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