システム・テクノロジー・アイ（松岡秀紀社長）などIT教育ベンダー4社とXMLベンダーのインフォテリア（平野洋一郎社長）は、ITスキル標準（ITSS）に対応した研修コース情報を標準化するXMLベースの共通フォーマット「ラーニングXML」を開発した。

　従来は、各IT教育ベンダーが別々のデータフォーマットで研修コース情報を提供していた。これら情報をラーニングXMLに変換することで、ユーザーは各IT教育ベンダーのウェブサイトから複数ベンダーの情報をタイムリーに入手できるようになる。10月から各IT教育ベンダーでラーニングXMLによる情報発信が始まる。

　ラーニングXMLによる情報発信は、システム・テクノロジー・アイの松岡社長が各社に呼びかけた。従来は、エクセルやワードなど、各社が違ったフォーマットで情報を発信していた。ラーニングXMLを利用することで、コース名や内容、日時、会場、料金など研修コース情報をIT教育会社間で交換できるほか、イントラネットサーバーにIT教育コンテンツを導入している企業への情報提供がタイムリーになる。

　研修コースを探すユーザーは、どのIT教育ベンダーのウェブサイトからも協業する複数社の情報を検索し、入手できるほか、研修の申し込み、受講確認、キャンセルなどが容易になる。

　ラーニングXMLでの情報提供に賛同したのは、システム・テクノロジー・アイのほか、ウチダ人材開発センタ（今井浩充社長）、CSK（青園雅紘会長）、富士通ラーニングメディア（岡田恭彦社長）で、いずれもITSSの普及に実績がある。11月以降には、あと4社のIT教育ベンダーが加わる予定。発起人の松岡社長は、「IT教育ベンダーの業績は、ITSSの登場でも伸び悩み、各社が苦労している。まずは、情報発信をスムーズにして、ユーザーに研修コースの存在を認知してもらい、市場を活性化したい」と話す。また、IT教育以外の各種ビジネス系教育ベンダーなどにも呼びかけていく。