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米スキャンアラート 社内システムの脆弱性を自動検知

2004/10/11 21:11

週刊BCN 2004年10月11日vol.1059掲載

 セキュリティベンダーの米スキャンアラート(ケン・レナード社長<b>=写真</b>)は、企業内システムの脆弱性を自動的に検知する「スキャン・マイ・LAN」(開発コード名)のサービスを10月末をめどに開始する。これまで提供してきたウェブサイトのセキュリティ安全証明サービス「ハッカーセーフ」の導入企業を中心に販売アプローチをかけ、、、

 セキュリティベンダーの米スキャンアラート(ケン・レナード社長=写真)は、企業内システムの脆弱性を自動的に検知する「スキャン・マイ・LAN」(開発コード名)のサービスを10月末をめどに開始する。これまで提供してきたウェブサイトのセキュリティ安全証明サービス「ハッカーセーフ」の導入企業を中心に販売アプローチをかけ、発売後1年間で100万システムの導入を目指す。

 「スキャン・マイ・LAN」は、社内システムの脆弱性を検知するソフトをルータに搭載し、そのルータを企業の社内システムと接続することで遠距離から自動的にシステムの安全性を確保するのが特徴。米スキャンアラートのレナード社長は、「競合他社のサービスは、社内システムにソフトを搭載するなどで構築コストが発生したり、稼働するまでに時間がかかるなどの課題がある。しかし、当社のサービスはルータを設置するだけでシステムの安全性を確保できる」と、低価格および簡単設定でサービスを提供する点を強調。価格についてはサービス開始までに詰めるが、「競合他社よりも低価格で設定する」という。

 同社では、ウェブサイトの安全性を証明するサービス「ハッカーセーフ」を提供している。自動リモートスキャンでサイトにセキュリティ上の欠陥がないかどうかを毎日検査するというのが、同サービスの特徴だ。欠陥がなければ、検査したウェブサイトに証明シールを表示する。自動リモートスキャンには、4000項目以上の脆弱性検査が含まれており、安全性を備えていることをウェブサイトのユーザーにアピールできることから、導入サイト数が今年9月末の時点で約6万サイトまで拡大した。今年に入ってからは、欧州や台湾などで順次、サービス提供を開始しており、今年末の時点で10万サイト、来年中に30万サイトの導入を見込む。国内では、三和コムテックが総代理店契約として販売しており、サービス開始後1年間で1万サイト、3年間で5万サイトを目指す。

 スキャン・マイ・LANの拡販策については、ハッカーセーフの導入企業を中心に販売のアプローチをかけていく方針。同社の顧客企業は中堅・中小企業が多く、安価なサービスを求める傾向が高いという。社内システムの脆弱性を検知するソフトは、高額な製品もあり、そのために中小企業の導入率が低いのが実情。これに対して同社では、「初年度に100万システムに導入していく」(レナード社長)と強気の姿勢を示している。
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