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エバーモア・ソフトウェア 文教市場での拡販を視野に オフィスソフトでトップシェア目指す

2004/10/25 21:11

週刊BCN 2004年10月25日vol.1061掲載

 インターネットテレフォン(志垣重政社長)が販売する統合オフィスアプリケーション「エバーモア・インテグレーテッド・オフィス」(EIオフィス)の開発元である中国の無錫永中科技公司(エバーモア・ソフトウェア、江蘇省無錫市)の曹参社長兼CEO<b>(=写真)</b>がこのほど来日、BCNの取材に応じた。曹社長はEIオフィスの拡販について、「ワールドワイドでは5年から8年かけて、日本では3年から5年でマイクロソフトを抜き、、、

 インターネットテレフォン(志垣重政社長)が販売する統合オフィスアプリケーション「エバーモア・インテグレーテッド・オフィス」(EIオフィス)の開発元である中国の無錫永中科技公司(エバーモア・ソフトウェア、江蘇省無錫市)の曹参社長兼CEO(=写真)がこのほど来日、BCNの取材に応じた。曹社長はEIオフィスの拡販について、「ワールドワイドでは5年から8年かけて、日本では3年から5年でマイクロソフトを抜き、オフィスでのトップシェアを獲得する」と強気の目標を語った。

 曹社長兼CEOは、「マイクロソフト製品は様々な部分に欠陥があり、ユーザーは満足できていない。サン・マイクロシステムズのスタースイートは打倒マイクロソフトという狙いだけで作られたもの。ロータスはIBMに買収されたことでなくなってしまった」と、他社のオフィスソフトについて厳しい評価をしている。トップシェア獲得につながる要因として、①中国政府の支持やアジアの言語に適した製品である、②マイクロソフト製品にはない統合化を実現、③Linuxの台頭──という3つのポイントをあげる。

 統合化は、EIオフィスの最大の特徴だ。マイクロソフトオフィスでは別々になっているワープロ、表計算、プレゼンテーションそれぞれのソフトを、EIオフィスでは1つのアプリケーションに統合している。曹社長兼CEOは、「3つのアプリケーションのインターフェイスを統合し、データについても完全な統合を実現」している点で、より使いやすい統合環境を提供できるとしている。さらに「表計算のデータを直した場合、それに連動するプレゼンテーションのデータも変更されるようになっている。さらに、他のオフィス製品にはないサイエンスエディタという機能を持ち、化学計算式や計算に使う記号を表示することができる」(曹社長)点で、他社製品を凌駕すると胸を張る。

 サイエンスエディタ機能は、同社が中国の学校での導入を推進しているために搭載した。「中国ではすでに5校へ導入した実績があり、合計で1万5000ライセンスを納入している」という。今後、「文教市場は将来のユーザーを多く抱える場だけに、重要なマーケットだ。特にサイエンス系の学部については、大きな可能性がある。日本でも同様に学校への導入が進むと考えている」という。中国市場ではコピー製品が依然多いという報告もあるものの、「中国ではコピー製品の利用禁止を徹底するという動きが進んでいる。今後は中国でのアプリケーションビジネスが拡大していくだろう。中国市場にも積極的に参入し、シェアを拡大していきたい」としている。
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