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NECビューテクノロジー 無線LANプロジェクタとタブレットPCの利用提案 NECと共同提案し販売店にアピール

2004/11/29 21:15

週刊BCN 2004年11月29日vol.1066掲載

 NECビューテクノロジー(雄川孝志社長)は、NECの企業向けパソコン部隊と連動し、プロジェクタとタブレットPCの利用提案を販売店向けに行っていく。これまで連携によるソリューション提案を行うケースはほとんどなかったが、今回NECビューテクノロジーが今年8月に発売した無線LAN対応のプロジェクタ「ビューライトLT265」、「同245」(両製品とも価格47万400円)と、NECが9月30日から出荷しているタブレットPC「バーサプロVY11F/GL-R」を組み合わせて販売店向けにアピール。「プレゼンテーションの新たな活用を訴えていく」(村上隆一・NECビューテクノロジー第二販売推進本部長)方針だ。

 タブレットPCと無線LAN対応のプロジェクタを合わせて利用すれば、プレゼンテーション時に自由に動きながら話をすることができる。しかし、これまではタブレットPCが縦表示でも利用できることから、横画面を投影するプロジェクタではうまく表示できないケースがあった。

 NECビューテクノロジーは、LT265とLT245に縦横の比率を調整し投影する機能を搭載。タブレットPCの縦画面でも投影することを可能とした。

 また、無線LANを利用する場合、パソコンの設定が面倒という声が多かったことから、無線LANのIPアドレスなどの設定が不要な「かんたん接続」ソフトを搭載した。USBメモリからインストールすれば、わずか数十秒で自動的に接続設定を行う。さらに、無線LANを使ったプレゼンテーションが終了すれば、自動的にパソコンやプロジェクタの設定を元に戻すことができる。

 こうした利用環境の簡便化を図るとともに、NECビューテクノロジーが毎年実施している販売店向け展示会で、NECと連動したソリューションを展示した。

「日本でのプロジェクタの利用度合いは、欧米に比べればまだ低い。プロジェクタとタブレットPCという組み合わせによって、日本市場でもプロジェクタの利用が拡大する余地が十分にある」(村上本部長)と見ている。

 展示会では、学校の教室を模したスペースにプロジェクタとタブレットPCを配置。先生がタブレットPCを持ちながら生徒の側まで行けるなどの例を挙げて、場所にとらわれないプレゼンテーションができる点をアピールした。

「この他にも卸売り市場でタブレットPCと無線LAN対応プロジェクタを利用し、大画面に投影しながら競りを行うといった事例も出ている」と村上本部長は語る。「学校案件のように、すでにパソコンとプロジェクタが入っている場面での新しい使い方を提案するとともに、市場の例のように新たな使い方を提案し、販売店の皆さんにプロジェクタをもっと売っていくことができることを訴えたい」(村上本部長)と用途提案を含めて新規需要の開拓を図っていく考えだ。
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