【上海発】中国内でIPアドレスなどを割り当てる非営利機関「中国互連網絡信息中心(CNNIC)」はこのほど、「第15回・中国インターネット発展度調査」を発表した。それによると、中国本土のパソコン接続ベースのインターネット人口は1億人に迫る勢いで、半数近くがブロードバンド環境にあることが分かった。

 CNNICの調査では、2004年末時点のインターネット人口は前年比で18.2%伸びて9400万人に達している。05年中の1億人突破は確実だろう。そのうちブロードバンド環境の利用者は前年より146%増えて4280万人となり、全体の46%を占めた。ブロードバンドの浸透も目覚ましい。

 総務省の「2003年 通信利用動向調査」によれば、日本のインターネット人口(パソコン以外での接続を含む)は03年末で7730万人、個人世帯のブロードバンド化率は47.8%だった。一昨年あたりからインターネット人口で日本を引き離している中国は、ブロードバンド化率でも日本と肩を並べる水準に達している。

 また、CNNICの調査レポートによれば、インターネットに接続するコンピュータホストは、04年6月から14.6%増えて4160万台になった。さらに、CNNICが管理する「.cnドメイン」の登録数は前年より5万増えて約43万(日本の「.jpドメイン」は約65万)。表現活動が統制されている中国だが、企業の商業サイトを中心に情報発信が活発化している。

 それに伴って、インターネットの平均利用時間が前回調査より0.9時間増え週13.2時間となっている。中国ネットオークション最大手「eBay易趣」の登録者数が1000万人を超えるなど、若い世代を中心にオンラインでショッピングやゲームを楽しむことが一般化している。

 ただ、13億人という中国の総人口から見ると、インターネットの人口普及率は7%ほどで、まだ10%に達していない。CNNICの調査では、インターネットを利用しない理由として「パソコン・インターネットの使い方が分からない」が40.1%とトップを占める。都市部と農村部、同じ都市部でも所得格差によって大きなデジタルデバイド(情報技術の格差)が存在するようだ。
坂口憲二(ジャーナリスト)