ピー・シー・エー(PCA、大炊良晴社長)の中小企業向け業務ソフトウェアの最新版「PCA8シリーズ」が出揃った。同シリーズは、旧「PCA7 V.2シリーズ」を全面改定して、「共有データベース」などを新たに搭載。給与・会計・販売仕入のデータ統合運用ができ、旧シリーズで主流だったスタンドアローン環境からネットワーク化を促進できる。このため、パートナーとの協業を強化してソリューション製品の導入も加速させる。また、改定「公益法人会計基準」が来年4月に本格施行されるため、新基準に準拠した公益法人会計7の後継版を今年12月に発売することも明らかにした。

 PCA8シリーズは、異なるクライアントパソコンでのデータの転送やシームレス連動ができるように「共有データベース(DB)」を搭載したのが大きな特徴。従来の同社製品では、ファイル経由で連動していたが、同8シリーズでは、同DB経由で給与、会計、販売仕入のデータ転送が可能になった。

 折登泰樹・常務取締役営業本部長は、「ソフト間の複雑な連携操作を解消し、中小企業でもスピード経営ができる」と、企業内のデータを統合し、シームレスな連携ができるようになったと強調する。

 旧PCA7シリーズは、中小企業に累計30万社(50万システム)に納入した。導入した企業は、ほとんどがスタンドアローン版の環境で利用している。しかし、ここにきて、中小企業でもネットワーク環境を利用するニーズが高いことから、同社では「企業のネットワーク化が進み、需要が高まる。8シリーズは拡張性が高く、中堅企業へも拡販できる」(折登常務)と見ている。

 8シリーズに共有データベースを搭載したことで、パートナーと協業してソリューション製品の導入を強化する。例えば、今年2月には、トーメンサイバービジネス(西村拓美社長)のサーバーベースコンピューティングツール「タランテラ」を8シリーズに搭載した新版を出荷し、システムの集中化とリモートアクセスが簡単にできる環境を共同で企業に提供していく。

 こうした協業では、出退勤管理のタイムレコーダや在庫管理などのハンディターミナルなどの関連企業と連携して、約60のソリューション製品を整備した。今後も、こうした製品を拡充していく。

 「PCA給与8」は昨年12月、「PCA会計8」を今年1月に出荷し、両製品で1年間に約5万本の販売を目指す。また、「PCA商魂8」(販売管理)と「PCA商管」(仕入在庫管理)は2月に発売したが、同1万本の販売を目標にしている。

 一方、同社は、公益法人約6000団体に納入し、同法人市場で約25%のシェアを確保している「公益法人会計7」の後継版を12月にもリリースする。来年4月に本格施行される改正公益法人会計基準では、貸借対照表や財務諸表の作成が義務付けられるため、「公益法人では、新たな会計処理が必要になり、新基準に対応した製品をいち早く出す。この新基準により、公益法人にあるオフコンのリプレースも加速されるだろう」(折登常務)と期待している。