イースト(久野幸雄社長)は、ソーシャルネットワークサービス(SNS)とブログを合わせたビジネス向けサービス「BizPal(ビズパル)」と、ビズパルに電子公証機能を付加した「Synest LaboNote(サイネストラボノート)」などコミュニケーションサービスの販売強化を図る。

 同社はベンチャー企業やシステム管理者をターゲットにしたソフト開発を中心としたビジネスを展開。ビズパルやサイネストラボノートが企業内データベースなどと連携できるなどカスタマイズ可能なことや、「アイデア次第で応用が効く」(下川和男専務取締役)ことを強みとして拡販に力を入れる。

 現在の主な販売チャネルは、大学向けの営業に強みを持つ紀伊国屋書店が中心だが、今後は製薬会社など特許申請業務が多い企業などへの売り込みを図るため、これらの業界に強いリセラーとの提携を進め顧客アプローチを強化していく方針。今年度(2006年4月期)は、約4-5社との提携を目標としている。

 ビズパルおよびサイネストラボノートは、4月に営業活動を開始し7月から出荷を開始するが、ビズパルはすでにNPO(特定非営利活動)法人のビジネスモデル学会やXMLコンソーシアムでサービスを開始している。当面の販売ターゲットは、学会や協議会での共同研究、掲示板、イベント参加などのコミュニティづくりを想定。サイネストラボノートは、アイデアや何気ないメモを記録し知的財産として保存できる機能をもっており、紙の研究日誌のような感覚で利用できる。

「電子署名および認証業務に関する法律に基づく認定認証業務」の認定事業者である日本電子公証機構と協業していることで、証拠・証跡データとしての裏づけが可能になるため、研究分野などの機密性の高い業務や特許関連での利用が想定される。現在すでに「大手IT企業や製薬会社からの引き合いがある」ほか、発言内容の証明用として個人ユーザーからの引き合いもあるという。

 両サービスともに提供方法はASP(アプリケーションの期間貸し)方式。利用者を限定したサーバーシステムの提供も可能で、企業の要望に合わせて多様なサービスを構築できる。

 同社の昨年度(05年4月期)の売上高は約14億円。従業員は約100人。2-3年後には売上高の約半分をSNSやブログビジネスで占める計画。

 ビジネスでのブログの活用は、「約4年前から食品メーカーのキユーピーが先駆けて取り組んでいた」という。同社でも「一般企業からの引き合いが思ったよりも多かった」ことから、一般企業でのナレッジマネジメントなどに絡んだブログやSNSのコミュニケーションサービスが拡大していくと確信している。