通信関連機器メーカーの本多エレクトロン(鵜野正康社長)は、システムインテグレーション(SI)事業に乗り出す。近くシステム開発専門の組織を立ち上げ、データシステムの開発に着手する。同社は売上高など業績を公表していないが、通信関連機器とシステム構築を組み合わせたSIビジネス参入により、「今後3年間で売上高を2倍に引き上げる」(鵜野社長)方針だ。

 本多エレクトロンが手がけるシステム開発は、通信関連機器とつながるデータシステムが中心。導入企業がデータ通信カードを使ってパソコンやPDA(携帯情報端末)から外出先でも社内イントラネットに接続できるシステムなどを構築することで、CRM(顧客情報管理)などが可能となる“ビジネスソリューション”を提供していく。

 鵜野社長は、「これまでは、通信関連機器の顧客企業から社内システムも構築して欲しいという依頼があった場合にだけ対応する、いわゆる“受身のビジネス”だった。しかし、顧客企業のシステム構築ニーズは高まっている。本格的にSI事業を立ち上げることが売り上げを増やすことにつながる」として、SIビジネスへの本格進出を決めた。

 まずは、通信事業者とのアライアンスで顧客企業にアプローチをかけていく考え。さらに「アプリケーションベンダーとのパートナー関係も構築していきたい」意向だ。

 通信関連機器の販売については、「ユーザー企業から低価格化や小型化の要求が強い」ことから、部品メーカーとの協業を強化する。「ソリューションを提供するための専用端末の開発に向け、共同でチップを開発することも行っていく」としており、「価格競争に対応できることに加え、当社独自の製品開発が行えるようになる」と自信をみせる。製造コストの削減についても、通信関連機器の製造でEMS(電子機器の受託生産会社)を活用することを検討している。

 同社はR&D(研究・開発)センターをもっており、最近では電力線を使った通信技術の開発に力を入れている。また、RFIDなど無線タグビジネスも手がけている。「通信関連機器メーカーだけではないカラーを押し出していくことで競合他社と差別化を図っていく」とアピールする。

 昨年6月には、モバイルコンテンツ開発のインデックスの100%子会社となった。インデックスグループでは、端末販売からコンテンツサービスまでを網羅した“モバイルソリューション”の提供に力を注いでいる。鵜野社長は、「コンテンツを有効に生かすプラットフォームの開発で、当社が中核会社としてその役割を発揮していく」こともシステム開発を行っていく理由という。