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日本ストラタステクノロジー Linux版ftサーバーを多業種へ拡販 ミラクルと提携で高可用性を実現

2005/06/13 21:42

週刊BCN 2005年06月13日vol.1092掲載

 日本ストラタステクノロジー(長井正利社長)は、ミラクル・リナックス(佐藤武社長)のサーバー用OS「ミラクルリナックスV4.0-アジアナックスインサイド」を搭載したフォルトトレラント(FT=無停止システム)サーバーのLinux版「ftサーバーMシリーズ」(仮称)を年内にも発売する。今年度(2006年2月期)は、すでに高いシェアを誇るテレコム市場に加え、Linux市場が拡大している流通や製造、医療、放送など、新市場を本格的に開拓する。

 同社は、ウィンドウズサーバ2003を搭載した「ftサーバーWシリーズ」、Linuxを搭載した「同Tシリーズ」などを販売し、FTサーバー市場で着実に成長してきた。さらに両社が協業することで、Linux市場でも「ファイブナイン(99.999%)」の高可用性プラットフォームが提供できるようになった。

 「ftサーバーはこれまでニッチな市場だったが、ここ数年は台数ベースで年率60%増のペースを続け、特にエンタープライズLinux市場はこれから需要増が見込める」(日本ストラタスの田中直樹・ビジネス開発本部マーケティング部長)と、ミラクルとの戦略提携を決めた理由を説明する。

 これまで市場が顕在化していたのはテレコム、金融などだったが、ここにきて流通、医療、製造、放送などの業界でftサーバーへの関心が高まり、運用面の比較でクラスタシステムから乗り換えるニーズが高いという。

 田中部長は、「ファイブナインの高信頼性を求めるユーザーは今後も急増するはずだ。独自にディストリビューションしたftサーバーTシリーズはテレコム市場で高い評価を受けてきた。今回のミラクル・リナックスとの提携により、同市場でさらにシェアアップを図るとともに、他のエンタープライズLinux市場も積極的に開拓していく」という。

 日本ストラタスには現在、40数社の販売パートナーがあるが、今後、システムインテグレータへもチャネルを拡大する計画だ。
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