日立システムアンドサービス(中村博行社長)は、携帯電話やPDA(携帯情報端末)からパソコンやサーバーの操作ができる独自開発のビジネスアプリケーション「μVNC(マイクロ・ブイ・エヌ・シー)」の拡販に力を入れる。今年3月に、KDDIのau携帯電話端末の一部で対応を開始しており、近く、auの携帯端末向けにソリューションパッケージの販売を開始する。また、「来年早々にNTTドコモの携帯電話にも対応させる予定」(竹内成明・企画本部事業企画部部長)になっていることも明らかにした。「今後3年間でμVNCのパッケージと付随するシステム販売を含め売上高約10億円」(同)を目指す。

 μVNCは携帯電話向けのアプリケーションプラットフォーム「BREW(ブリュー)」を採用して開発。携帯電話向けビジネスの足がかりに、KDDIの「KDDIモバイルソリューションパートナー」に参画し、今年3月にau携帯電話に対応したμVNCの販売を開始した。日立システムアンドサービスでは、これを携帯電話ビジネスの布石として、今後も携帯キャリアとともに市場を開拓していきたいとしている。μVNCの拡販を図るため、au携帯電話対応版についてシステムを含めたソリューションパッケージの販売を近く開始する予定だ。

 μVNCは、パソコンやサーバーを遠隔地から操作できる点が特徴。急なシステムトラブルの際に、システム管理者は初期段階で対応することが可能になる。また、携帯端末で社内のパソコンにアクセスし、データの閲覧や入力ができるほか、自宅にあるパソコンのテレビの録画予約も可能。携帯端末側にデータは残らないため、セキュリティ対策ニーズにも合致している。

 今年1月には東芝も携帯電話からパソコンのソフトを遠隔操作できるシステムを発表しているが、μVNCは、「ウィンドウズ、マッキントッシュ、Linux、UNIXなどのマルチプラットフォームに対応していることが強み」としており、携帯電話やPDA、車載端末などの組み込み機器開発メーカーやシステムインテグレータのほか、ウィンドウズ以外のOSを搭載していることが多いファクトリーオートメーション向けにもアピールしていくという。

 今後の展開として、「NTTドコモ、ボーダフォンへアプローチするため、すでにJava版でのテストも済んでいる」としており、来年早々にもNTTドコモの端末に対応する予定。「今後3年間でμVNCのパッケージと付随するシステム販売を含め売上高約10億円」(竹内部長)を目指す方針だ。