富士通ビー・エス・シー(富士通BSC、兼子孝夫社長)は、自社開発の内部情報漏えい対策ソフトシリーズ「フェンス」のラインアップ拡充を進める。クライアントで動作するスタンドアロン型だけでなく、情報システム管理者がネットワークを通して各パソコンを管理できる「ネットワークサーバー型」を年内に発売する予定。また、英語版を今夏までに投入し、日本国内の外国人向けに売り込む。

 このほか、ログ(情報の履歴)収集機能で蓄積したデータのストレージシステムのアウトソーシングサービスも今年10月以降にも始める計画だ。「フェンス」の販売で、今年度180万ライセンスの突破、付随サービスや機器販売も含め18億円の売り上げを目指す。

 「フェンス」は現在、①暗号化の「フェンス-プロ」、②パソコンの機能制御などの「同G」、③個人認証の「同AP」、④ログ収集の「同トレーサー」の4つのソフトで構成している。今年5月末の段階で、導入クライアント数は100万ライセンスを突破した。04年末の段階では約20万ライセンスだったのに対し急速に販売を伸ばしている。

「情報漏えい対策に関する顧客のニーズが強まっている」(石上朗・公共・サービスシステム本部本部長代理)とともに、昨年1月から富士通ブランドとして富士通ほか富士通のグループ会社が販売を強化しており、間接販売が順調に伸びていることが大きく寄与している。

 顧客の情報セキュリティ対策ニーズが強まっている市場環境を受け、さらに販売は伸びるとみており、今年度(06年3月期)は、180万ライセンスの突破、機器販売や付随サービスも含め売上高18億円(昨年度実績は12億3900万円)を見込んでいる。そのため、大幅に製品・サービスのラインアップを増やす。

 まず、今夏までに英語版をリリースする。海外市場向けに販売するのではなく、当面は日本国内に進出した外資系企業向けに販売する。「外資系企業の外国人社員は英語版のパソコンを使っている。日本語版だと利用しない場合が多く、全社導入できないという声がある」(石上本部長代理)という理由からだ。

 また、システム管理者が社内ネットワークを通して各社員のパソコンを管理できる「ネットワークサーバー型」を年内をめどに発売する。現在の「フェンス」はスタンドアロン型で、情報システム管理者がネットワークから管理することができない。石上本部長代理は、「ネットワークで各クライアントパソコンを管理したいというニーズも増えている。さまざまな要望に応えるためには必要と判断した」と話している。