システム検証サービス大手のベリサーブ(浅井清孝社長)はこのほど、経済産業省が策定した組込みスキル標準「ETSS」に基づく、デジタル機器の組込みソフトウェアに関するシステム検証技術者のキャリアパスをまとめる作業を開始した。組込みソフト開発の作業量は年々増え続け、効率的なシステム検証に関するニーズが高まっている。このため、同社は、いち早くETSSに基づく検証技術者を養成することで、組込みソフト開発の作業量が増え続けるITS(高度道路交通システム)や携帯電話、デジタル家電などの需要獲得を狙う。

 同社はこれまで、デジタル機器の動作の誤りを探すためのシステム負荷検証など「動的検証」を中心に事業を進めてきた。しかし、今後は「システム開発のより初期段階で障害を探す検証が必要になる」(勝又信人・事業企画室室長)と、上流段階のプログラミングの誤りを探す「静的検証」を拡充する。

 このため、経済産業省と情報処理推進機構(IPA)のソフトウェア・エンジニアリング・センター(SEC、鶴保征城所長)が協力して策定したETSSを基に、同社独自のキャリアパスを早期に策定する計画だ。

 ETSSは、組込みソフト開発に必要な組込みスキルを「技術要素」、「開発技術」、「管理技術」に分類。だが、ETSSは技術だけに着目した基準で、ビジネスやパーソナルな活動に必要なスキルは定義していない。そこで同社は、ETSSに基づくシステム検証分野のキャリアパスを独自に整備し、「このキャリアパスを業界標準として定着を図り、検証ビジネスを産業化したい」(勝又室長)と、将来は同社が策定したシステム検証の体系を業界標準として普及させたい考えだ。

 同社の2004年度(05年3月期)の売上高は、前年度比29%増の約45億円。今年度(06年3月期)は、新規需要を開拓できるとして、売上高50億円を見込んでいる。7月14日には、同社主催で「第5回システム検証セミナー」を東京港区の東京コンファレンスセンター品川で開催する。